光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

4月26日。
前日の大雨で心配したのですが、
無事に晴れ、
朝6時半に家を出て
千葉市で行われた
「こども環境学会2009千葉大会」
に行ってきました。
分科会の登壇者として参加し、
ポスターセッションにも参加したのですが、
本当に勉強になりました。
この話は明日するとして…

今回はそのあと、
午後に参加した
「オイリュトミーと演奏会」
について書きたいと思います。
千葉から地元横浜に。
本当に小旅行でした(笑)
でも、
予定よりも早く会場に到着し、
突然申し出た物品販売も快く受けてくださり、
本当に感謝でいっぱいの会でした。
久しぶりに見たオイリュトミー。
そして、
ライアーに琵琶、
バイオリンにピアノの生演奏。
プログラム構成も素晴らしく、
飽きずに最後まで
集中してみることができました。
オイリュトミーで行った“ブレーメンの音楽隊”。
娘に見せることができなかったのが本当に残念です。

3年ほど前から、
イベントを開催し、
その会参加費を私たちの活動に寄付してくださっています。
毎年クリスマスの時期に行っていたのが
今年、
この時期に行われ、
晴れて私も参加することができました。
満員の観客。
そして、
暖かい光と空気。
素晴らしい環境の中で、
演技された方たちも素晴らしく、
本当にその場に立ち会うことができたのがうれしかったです。

遠くブラジルで行われている活動に
このようにたくさんの温かい人々の心を届けてくださっていることに、
感謝せずにはいられません。
本当にありがとうございます。
お礼しか言えませんが、
現地でスタッフとともに、
住民とともに
これからもがんばっていきたいと
心新たにした私でした。

ebdfad49.JPG今回、
分科会の登壇者として、
ポスターセッションの発表者として、
下記のように参加することが決まりました。
ご興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

【こども環境学会、2009年千葉大会「こどもの力」】
2009年4月23〜26日
大会会場:Qiball
千葉市中央区中央4

※私はこのうちの4月26日(日)に行われる分科会、
「乳幼児期におけるこどもの力と遊び」の登壇者として、
同じく26日(日)のポスターセッションB会場に参加しています。

歯というのは
いわずと知れた
私たちにとってとても大切なものです。
私も頭痛がすると
必ず歯痛が起こるほど、
いろいろな身体器官に通じているのだと
痛感させられます。

4歳になる娘は
幼いころから虫歯になりやすく、
日本滞在中、
必ず歯医者に行きます。
昨年までは
身体を押さえつけなければならないほどで、
親として、
「ごめんね」
といいながらも
つらい体験をさせてしまっていました。

実家の引越しに伴い、
歯医者を探しているとき、
“小児専門の歯医者”
というのが
自転車で通えるところにあることを知りました。
小児歯科学会に所属している
子どもの歯医者さん。
初めて連れて行ったとき、
どうなることかと不安でいっぱいでしたが、
なんと、
嫌がることもなく、
治療を受けていました。
手を握る私に
「ママ、手を離してよ。大丈夫だもん」
という娘。
ほっとすると同時に、
何でもっと早くにこういう歯医者につれてきてあげなかったのかと
後悔の念にさいなまれました。

ブラジルの貧しい地域では
歯科治療もままならないことがほとんど。
小さな虫歯でも、
「抜きます?」
っていわれるほど。

歯医者に行かなくてもいいように、
これからも歯磨き指導を充実させないとと
痛感させられる今日この頃です。

日本に到着し、
早2週間以上。
娘たちが日本の生活に慣れるため、
はじめの一週間はリズム作りに苦労しましたが、
今では日本の生活にもなれ、
日本食が大のお気に入りになりました。

昨日新聞を読んでいたら、
「アフォーダンス」
についての記事が載っていました。
アフォーダンスとは、
人間などの動物に、
何らかの動作を可能にさせる環境的な要素のこと。
私たちは乳幼児を観察するとき、
その子ども自身ができるようになったこと、
たとえば、
つかまり立ち、
歩行など、
に注目しがちですが、
その発達を手助けする
環境に視点を当てたものが
アフォーダンスです。

アフォーダンスの存在は私も知っていましたが、
いつもと異なる視点から
発達や私たちの生活を観察することができる
面白い視点だと、
感じました。

わが娘も1歳2ヶ月。
アフォーダンスの視点から
彼女の発達観察して見てみようと
思った私です。

5f126c10.jpg日本一時帰国が間近に迫り、
いつになくあわただしい日々を送っている私ですが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回は皆様に総会&報告会のお知らせです。

「光の子どもたちの会」は
カノアの活動を支えている日本のNGOです。
この回の総会が開催されることとなりました。
総会のみならず、
歴代の元カノアボランティアの皆さんによる報告会もあります。
会員の方だけでなく、
ご興味のある方はお誘い合わせのうえ、
ぜひお越しくださいませ。

【「光の子どもたちの会」総会のお知らせ】

日時:4月12日(日) 12:45開場 13:00開始
会場:横浜市技能文化会館 801研修室
    横浜市中区万代町2−4−7
交通アクセス:JR根岸線 関内駅南口から徒歩5分
         横浜市営地下鉄1号線 伊勢佐木長者町駅出口2から徒歩3分
http://gibun.jp/gibun/

お問い合わせ先:
日本事務局長、堀池まで。。。
E-mail horiike59@msi.biglobe.ne.jp
TEL/FAX 045-321-1824

34daeaf4.jpg私たちは
何気なく暮らしていると、
そのまま一日が過ぎてしまう。
でも、
立ち止まって考え始めると、
些細なことまでもが気になる。
そんなことってありませんか?

エステーヴァン村の青少年たちにとって、
自分たちのルーツというのは
意外にもみんな知っているもの。
でも、
そこまで足を運び、
実際に話を聞くということは
ただ“知っている”ということとはまた違う、
新しい発見があるもの。
彼女たちは海岸沿いを歩き、
自分たちの原点を知る旅に出かけました。

76年前、
ある一家がここにたどり着いた。
その足取りを
彼女たちは追ってみました。
海岸も数年前とは全く異なるだけに、
80年近く前を想像することは困難ですが、
それでも、
参加した一人一人、
思うところはあったようです。

原点を探し求める旅。

人はいつしか、
そんな旅に出るもの。
出てほしい。
そう思う私なのです。

0b030458.jpgカノアでは現在、
木工作業所がある。
木工細工から始まり、
玩具作り、
家具作り、
家具の補修など、
いまでは様々な事を手掛けている。
始めてからたった1年弱。
本当にうれしいくらいの
発展ぶり。

そんな彼に
今の心境を聞いてみた。

私:
「木工に携わるようになって変わったことってある?」

ホビーニョ:
「昔からこういう仕事は大好きだった。
でも、
お金を稼ぐためには他の仕事をするしかなかったんだ。
それが、
今では自分の作業所があり、
自分の作品を
買いたい人たちが訪れる。
注文が入る。
子ども達が“教えて!!”と、
毎週やってくる・・・
自分の才能が
自分の好きなことが
ちゃんと人に認められ、
職業として成り立っていく。
こんなに嬉しいことはないよ。」

私:
「今、やりたいことってなに?」

ホビーニョ:
「自分だけじゃなく、
こういう場所をみんなで共有したい。
子ども達や、
若者たちにも
興味があるなら教えて、
一緒に作業をしたい。
自分だけではなく、
もっと多くの人にこんな仕事もあるんだって、
伝えたいし、
職業の一つとして考えられるようにしていきたい。」


まだまだ始まったばかり。
彼の奮闘記は
これからが本番です。
皆さん是非、
応援してあげてください!!!

(注)写真に写っているのは教えている子どもの一人で、ホビーニョではありません。

657dd4f0.jpg先日行われた講座の中で、
“子どもたちの絵の観察”
というテーマがありました。

私たちの保育園では
登園時に
自由にお絵描きができるスペースを
用意しています。
必ず絵を描かなければならないわけではないですが、
ほとんどの子どもが
部屋に入り、
まずは絵を描いてから
自由遊びをします。
私たち大人は
頭の中でどんな絵にするか
考えることがほとんどです。
しかし幼児は、
心の中を
絵として映し出します。
そのため、
絵を観察していると
おのずとその子の状態が
わかってくるのです。

『うそでしょ?』

と思われる方も多いかもしれません。
でも、
試しに行ってみてください。
子どもというのは本当に正直。
その日の気分、
健康状態、
すべてが絵に表れてきます。
面白いものです。

すべての幼稚園、保育園で
こういった取り組みが
行われることを願っている私です。

961f1cc7.jpg昨年の2月。
私たちは一つの可能性を
この村で発掘しました。
正確には
一つではなく“一人”です。

彼は手先が器用で、
もともとモノ作りが好きでした。
私たちが木工細工の講座を開催したところ、
彼の才能は花開き、
講師としてきていた
モンチ・アズールのパウロは

「可能なら、
彼を最低一ヶ月、
モンチ・アズールで研修させてみないか?
もっといろいろなことを体験して、
学ばせてみたいんだよ」

同じころ、
村のためにと寄付を受けていた私たちは
その支援金を彼の
“国内留学費用”
に使用することにしました。

それから一年。
また講座が開催され、
彼はアシスタントとして参加。
自身もたくさんの作品を作り、
昨年から週に一度、
子どもたちのために木工教室を開いています。
そして今回、
私たちは彼の才能をもっと伸ばしてあげたいと、
家具などのデザイン、設計を学ぶための
学校を探しています。

一つの花が、
開いたとき、
そこからいくつもの
芽が育つこともある。
私たちはそんな可能性に
嬉しさを隠せませんでした。

1d6f74e0.jpg改めて、
私がここカノアにいる理由、
その存在がゆえに
私自身が
この村に
どんな影響を与え、
与えられてきたのか。
そんなことを
考える機会がありました。

カノアは大自然に囲まれているだけあり、
ここに来た多くのボランティアは
自分自身を振り返り、
人生を振り返り、
将来について
考えることが多いようです。
海を見ながら、
砂丘にのぼりながら、
夕日を眺めながら…

今まで立ち止まって考えたことのなかった
そんな一つ一つのことを
考えさせてくれる。
それによって、
その後の人生がどう左右されるのか。
それは個人の問題かもしれないけど、
私たちがこの村にいるということで
人生観が変わり、
地域への取り組み方も変わり、
将来の夢を持つことができた
子ども、
青少年、
大人というのも少なくありません。

だからこそ、
この国際交流から生まれることを
真剣に受け止め、
今後の活動に生かしていきたいと思っています。

これからも皆さん、
応援よろしくお願いします!!!

このページのトップヘ