光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

2008年11月

84801097.jpg年末が近づくにつれ、
来年の準備も少しずつ始まっています。
今年も、
11月の最終週を待たずに
アラカチ市からの食材支援が終了しました。
これは私たちだけではなく、
すべての公立学校に対する
配給の終了を意味します。
食材がなければ、
給食もない。
ということで、
カノアの公立学校では、
半日の授業がさらに短縮され、
午前は7時〜10時となります。

よく考えてみると、
2月中旬の授業開始に対して、
食材の支給が始まったのは4月中旬。
1年のうち、
7カ月しか食材を配給していないことになります。

私たちの保育園では、
支給される食材に加え、
購入分、
支援分があるので、
給食がない日はありません。

いつの日か、
子ども達に栄養のある、
給食を
すべての学校に・・・
と願っている私です。

62c555f8.jpg昨今、
お年寄りだけではなく、
子ども達の中にも
噛む力、
飲み込む力
が不足している子ども達が多くいます。

そんな中、
こんな調査報告がありました。
乳児期、
子ども達が発する言葉の中に
これらの力、
筋力を作っているものがあるというのです。

「パ」・・・噛む力
「タ」・・・噛むときの舌の力
「カ」・・・飲み込む力

乳児が繰り返し使う、
これらの言葉。
実はそれらが
食べることにも大きく関係していたのです。

私たち大人も、
これらの言葉を繰り返し言うことで、
筋力を高めることもできるといいます。
この3つの言葉、
覚えておきたいですね!!!

fbdc5a3f.jpg先日行った教育者養成講座。
話の中でふと思い出したことがありました。

以前、
私と教師2人で街を歩いていた時のこと。
観光で訪れていたイタリア人に
話しかけられました。
そして、
何とも面白いことを言われたのです。

「あなたたちは
3人で一つだね。
一人は頭脳、
一人は愛情、
一人は頑強。
それが一人一人豊かにあって、
混ざり合っているようだ。」

その後、
何かを成し遂げるときに
これら3つは基本になるものだという話を聞きました。

私たちはお互いに異なる存在で、
だからこそ意見がぶつかることも多々あります。
それでも、
異なる目線から出される意見は
どれ一つとってみても
大切なものばかりなのです。
お互いを受け入れ、
それを生かしながら
活動を行っていく。
簡単なことではないかもしれませんが、
私たちがここで一緒にいるということは
偶然ではないような気がしてなりません。

私たちは皆、
これら3つを持ち合わせていますが、
それをバランスよく生かすこと。
人間としてのバランスを
考えさせられる言葉でした。

7a773922.jpg11月7日(金)。
Projeto Desenvolver
という、
政府による総合プロジェクトの中の
環境教育に関する部分で、
私たちはその中でも
「植林」
「畑づくり」
のプロジェクトに参加することになりました。
調査の段階では、
青少年グループが積極的にかかわっていたのですが、
当日、
金曜日ということもあり、
学校があったりで
参加したのは
午前中にたった一人。
そのため、
ボランティア2人が朝から夕方まで
畑づくりをがんばってくれました。
午後には青少年グループのうち
5名が手伝いに来ましたが、
20分ほどでいなくなってしまいました。
指導してくれていた専門家は
落胆を隠せず、

「ほかの地域では
10〜15名が朝から夕方まで
一緒に働いていたのに、
ここは本当に最悪だ。
地域の人が参加しないなら、
何のためのプロジェクトなんだ!?」

とおっしゃっていました。
本当にその通り。
私たちの活動に共感してくれ、
今回のプロジェクトへの参加を促してくれただけに、
私自身も
とても悲しく、
そして、
彼にかける言葉も見つかりませんでした。

私たちは地域の問題に取り組み、
よりよい生活となるように
彼らを応援しています。
しかし、
彼ら自身が問題を意識し、
動かなければ
何の意味もありません。

今回、
再びそのことを突き付けられました。

彼らが必要だと感じていないなら、
それが問題として感じられることであっても
それに取り組むべきかを考慮するべき。
なぜなら、
ここは彼らの村で、
これからも彼らが生活していく場所なのだから・・・

先日、
娘が突然こんなことを言い出しました。

「何でバーバのお家には
テーブルにアリさんが来ないし、
蠅も寄ってこないのに、
カノアには
たくさんいるの???」

以前JICAの専門家の方が
長期プロジェクト終了後に
事後調査に訪れた際、
「食事にハエがいるのを見ると、
セアラ州に帰ってきたっていう感じがするのよね」
とおっしゃっていました。

魚を食べた日なんて、
どこから来るのかと思うほど
蠅がやってきます。
ありは、
同居しているといっても過言でないほど、
食べかすが床に落ちていると
見る見るうちに黒くなってきて、
アリの大軍と出会えます。

そんな蟻、
皆さんもよく知っていると思いますが、
30%は巣の中でぬくぬくしています。
働きアリがすべて死んでしまっても、
蟻の王国が消滅しないようにです。
しかし、
そんなアリも、
一匹になってしまうと、
ほかの王国に仲間入りすることができないので、
死んでしまうそうです。
でも、
一匹になることなんか
そうそうないと思うので、
やはり、
我が家はいつもまでもアリと同居し続けるのでしょうね…

9d0d8182.jpg11月になりました。
なんだか今年は
いつもよりも時が経つのが早いような気がしています。

さて、
私たちは今、
クリスマス会を企画しています。
保育園内では
通常通り開催予定ですが、
今年は地域住民を招待しての
クリスマス会も開催しようと考えています。
というのも、
保育園に通っている子ども達以外の多くの子どもは
家で特別な日として
クリスマスを過ごすことが難しく、
卒園すると
なかなかクリスマスを祝うことができないのが現状です。

そこで、
みんなで何かできないかと考え、
青少年グループを中心に
クリスマス会を企画しました。
皆さんからいただいた物資支援、
学用品や古着などをプレゼントとして渡す予定ですが、
すべての子ども達が
素敵なクリスマスを過ごすことができますよう、
皆さんからのご支援・ご協力をお待ちしています。

※問い合わせは↓
E-mail mayu-s@mbd.ocn.ne.jpまで。

<郵便振替>
口座番号: 00280−1−41787
加入者名: 光の子どもたちーカノアの活動を支える会
<ブラジル銀行(Banco do Brasil)口座>
Agencia 0121-X
Conta Corrente 26357-5
Associacao Criancas de LUZ

当団体では会員を募集しております。
ご興味のある方はぜひご連絡ください!!!

【会員募集】

『光の子どもたちの会』では会員を募集しています。
会員になりますと、年2回の会報及び講演会やイベントなどのお知らせをブラジル事務局よりお送りいたします。
これら会員費は当団体の活動(現地プロジェクトを含む)及び運営費となります。
<年間費>
一般:5000円
協力:一口36000円任意額
※随時寄付やカンパも受け付けております。
※たったの100円でお米1kgを買うことができ、子ども一人当たりの保育料に毎月3000円が掛かっています。(活動はすべて無償で行われています)

d7e4fc75.jpg私たちが住むここ、
“エステーヴァン村”。
人口300人と小さな漁村です。
聞けばみんな
親戚という村。
それでも近年、
なんだかバラバラに感じることが多くなりました。

前日劇の発表があり、
それを受け、
土曜日に青少年グループの会議がありました。
そこで、
劇などを中心に、
村の人たちが
月に一度でもいいから
集い、
楽しめる日を
作ろうよ。

という提案がありました。

一つの動きが、
たくさんの人の意識を変え、
今、
ともに地域をよくしていこう、
みんなで一体となろう!!
と、
新たな動きが始まりました。

人は一人では生きていけない。
小さな村。
だからこそ、
みんなで手を取り合って、
村をよくしていきたい。
そんな一人一人の思いが、
今、
集まろうとしています。

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