光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

2009年07月

最近、
忙しいを理由に娘たちとゆっくり接する時間が少ない私。
午後のお散歩の時間は
話好きの長女に思いっきり話をしてもらったり、
走り回る次女を追いかけたり…
自分のできる範囲だけれど、
一日一度はゆっくりと向き合う時間を作りたいと頑張っています。

カノアの人たちを見ると、
こういう時間の作り方が
本当に上手だなぁ〜と感心します。
手が離せない時でも、
子どもや家族と過ごす時間を
ちゃんと作るのです。
まねしたいと思っても、
なかなかできない私には
“家族”
というものの考え方が
私なんかよりももっと尊いのかなぁ〜と感じたりもします。
さて、
こんな調査結果を発見しました。↓

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの調査によると、
子どもを持つ既婚男女に「家族全体できずなが築けていると思いますか?」と尋ねたところ、
「そう思う」は26.1%、
「やや思う」は49.5%、
「どちらともいえない」は18.4%、
「やや思わない/思わない」は6.0%だった。
「そう思う」と「やや思う」をあわせると、4人のうち3人は家族のきずなを築けているようだ。
「そう思う」と回答した比率を都道府県別に見ると、
最も高かったのは「奈良県」と「山梨県」で40.0%。
以下、「宮崎県」(38.3%)、「高知県」(36.7%)、「長崎県」(35.0%)、「青森県」(35.0%)、「岩手県」(35.0%)が続いた。
一方、最も低かったのは「京都府」で13.3%だった。

ちなみに私の出身地神奈川県は
11位でした。

家族の絆。
人それぞれに価値も違うし、
考え方も違うだろうけど、
娘たちが大人になったときに
何でも相談してくれるような
そんな家族のきずなを持っていたい。
そう願う私なのでした。

昨今では
幼児期の子どもが
“歩く”
ということをおろそかにしているといいます。
住居環境や
周囲の環境、
生活リズム、
さまざまな要因があると思いますが、
実はこの“歩く”
ということは
運動能力の土台ともいうべきものだそうです。
幼児期に養った能力は
その後の人生の基盤となります。
運動能力に限らず、
この時期に発達することのできなかったものは
その後、
発達させることは困難になります。

ただ歩くということ。
5歳児では
約10時間の間で、
8000〜10000歩

歩く必要があるそうです。

わが娘も5歳。
周囲の環境に恵まれ、
歩き、
走るということが
思う存分にできる彼女。
日が昇れば起き、
夜8時になると就寝です。
夜型の子どもは
やはり疲れがたまるために
こういった能力が低くなりがち。

子どもが歩けるという生活を
親として、
心がけていきたいですよね。

先週から10日ほど、
サンパウロのモンチ・アズールに滞在していました。
仕事に追われての10日間だったので、
休む暇もなかったのですが、
週末に日本祭りに行ってきました。
サンパウロのいいところは
日本食を食べたい時に
いつでも食べられることですよね!!!

この滞在中、
モンチ・アズール内で事件が起こりました。
ファヴェーラであるが故に
どれだけ素晴らしい活動を育んでいようとも、
なかなかその戦いに終わりは見えない。
それでも、
あきらめず、
歩を進める姿は
同じ活動をしているものとして、
尊敬せずにはいられません。
現在モンチ・アズールにいるスタッフがまとめてくれた事件詳細を
下記に記載したいと思います。

事件の報道(ポルトガル語)↓
http://video.globo.com/Videos/Player/Noticias/0,,GIM1083005-7823-POLICIA+PRENDE+TREZE+HOMENS+EM+FAVELA+DE+SAO+PAULO,00.html


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【事件の概要】
先週16日(木)の午後4時ごろ、武装警官100名ほどによるファベーラ・モンチズールへの取り締まり捜査が
行われました。警官による4発の威嚇発砲により捜査は開始され、夜遅くまで取り調べが続きました。
捜査の結果、ファベーラ中心に位置する広場横の倉庫から拳銃が3丁と大量の麻薬、さらに現金15万レアル
(日本円にして約750万円)が見つかり、またその付近の住民の家の地下室には麻薬を作るための設備が
あることが発覚し、ニュースで報道されました。
警察は、ファベーラにいた13人の男性を連行し、そのうち1人がモンチアズールの住民でその他は外部の
人間であったとのことです。というのは、ちょうど警察が捜査に来た時刻に麻薬組織の会議と外部との取引が
行われており、その情報をつかんだ警察が見計らっての逮捕劇となったからです。


【モンチアズールコミュニティ協会の見解】
拳銃などが見つかったファベーラの倉庫はコミュニティ協会も共用し、倉庫の鍵も所持していたことから、
ニュースではコミュニティ協会も麻薬組織の活動に手を貸している可能性があると報道されてしまいました。
それに対して、現地取材でヘナッチさんは倉庫の鍵は協会が持っているのではなく、倉庫は一般住民に
開放されている状態であったとコメントしています。
また、協会の主要職員によると、今回の件をきっかけに治安は良くなるとのことです。なぜなら、今後いつ
警察が来るかわからない状態であるため、麻薬組織の動きは縮小し、一般住民への影響と治安の悪化は
防げるからです。
現に捜査が行われた16日は仕事を1時間ほど早く切り上げただけで、それ以降コミュニティ協会の活動は
正常に機能しており、問題はありません。
麻薬組織の存在が公の場で明らかになってしまったことは残念ですが、モンチアズールコミュニティ協会は、
30年にも渡ってこのようなファベーラの問題を解決するために活動している組織です。ですから、今回の事件を
きっかけに大きな変化があるわけではなく、今までの活動を継続していくことが大切であると考えています。


【日本人ボランティアの状況と今後の対策】
現在モンチアズールに滞在している日本人はボランティアの下向井稔史とCRIスタッフの福井俊紀、そして
カノア・ケブラーダから訪れている鈴木真由美が一時滞在しています。
事件当時3人は警察との接触がなく無事で、事件翌日から普段通り活動を続けています。しかし、今回の
捜査で押収された麻薬などはファベーラ内のほんの一部に過ぎません。したがって、再び同様の事件が
起こる可能性があり、その対策として、ブラジルやその他の外国に滞在する際の常識かもしれませんが、
例え普段の仕事場であっても自分の身元を証明できる身分証明書を常に携帯しておくことが大切であることを
再度理解し、今後の活動で心がけていくようにします。
また、プロジェクト実施中のスタッフは、ファベーラ内でコミュニティ協会が運営しているお店の事務所を借りて
事務を行っているため、パソコン類の持ち運びをしており、万が一のことを考えて今後の活動について職員と
確認しておきました。
大使館への連絡ですが、現在大使館は休館中のため直接電話での連絡ができなかったため、ひとまず
ブラジリアの小林さん夫妻には明日中に電話で現地ボランティアの無事を連絡しておきます。


【今後モンチアズールを訪れるボランティアに対して】
コミュニティ協会は日本人ボランティアに限らず、今後ヨーロッパなどから来る外国人ボランティアの活動に
関しては一切今回の事件による影響がないとしています。
現地にいる日本人と協会職員の意見では、現地の状況を知らせた上で、ボランティアに来る本人の意思が大切としています。
しかし、万が一のことを考慮して、日本人ボランティアは現地に赴く前に宣誓書にサインし、
現地での責任は自分自身で負うことを約束することを徹底していく必要があるでしょう。
また、ボランティアは現地の情報を常に収集し、定期的に現地の安全情報をブログなどを通じて
連絡することにします。さらに、ブラジルに精通した日本人の方による現地ボランティアの安全面かつ精神面の
ケアをお願いしよういうアイデアも出ています。

カノアでは
犬や猫だけでなく、
ニワトリやアヒル、ロバに馬、
そして牛までもが放し飼いになっています。
この放し飼いの動物達。
多くは勝手に人の家の庭に入り込み、
お腹を満たしているのです。

ニワトリが我が家の庭にはいり、
育てている野菜などを食べていました。
ある日、
旦那はパチンコを用意し、
見事にニワトリの首に命中。
それでもニワトリは走って逃げて行きました。
数時間後、
ニワトリの持ち主が我が家にやってきて、
「なんてことしてくれるの!!!!
まだ食べごろでもなかったのに!!!」
とすごい剣幕。
「勝手に人の家に入ってきてお腹を満たしているのだから、
そのニワトリを食べる権利は我が家にあるんじゃないの?」
そんな言いあいを続け、
持ち主はそのまま家に帰って行きました。

そして今日、
同じブラジル東北部のペルナンブッコ州で
こんな事件があったとニュースで流れていました。

“一羽のニワトリを半分ずつ分けることにした二人が
ニワトリがきちんと等分されていないといって、
少し多めにもらった一人の家族7人全員を
もう一人が殺害した”

たかがニワトリ。
されどニワトリ。
これからは我が家も気をつけないとと痛感させられたニュースでした。

8bdf2138.jpg今回もモンチ・アズールコミュニティー協会から
パウロ氏を招へいして、
木工の講座を開催してもらいました。
木工細工、
教育玩具を経て、
現在は家具に挑戦している青少年たち。
主に製作しているのは椅子。
実際に注文を受け、
それを製作するに至っている彼らの工房で、
現地にあった作品作り、
そして、
工房として成り立たせるための
製品数の確保のための
量産性、
経営学
を含めた指導が行われました。
森に行き、
家具に使用できそうな木材を探したりと、
積極的な作品作りに取り組む彼ら。
この地域で初めて、
木材を使用した工房を持ち、
それが職業として成り立つことを
証明してくれています。
一人でも多くの青少年が
この新しい職業によって、
より良い人生を送ることができることを願うばかりです。

※この事業は日本郵政公社「国際ボランティア貯金」の助成を受けて行われています。

皆さん「世界幸福度ランキング」って知っていますか?
何とブラジルが9位でした。
詳細は下記に…

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英国のシンクタンク新経済財団(NEF)が4日、世界143カ国・地域の
「幸福度」について調査した結果を発表、世界一幸せな国に中米コスタリカが
選ばれた。上位10カ国中には、ラテンアメリカ諸国が9カ国ランクインした。
日本は75位だった。

NEFは世界各国の住民が感じる人生への満足度に加えて、環境に対する負荷の
度合いや国への期待度などをそれぞれ数値で算出し、幸福度指数(HPI)を算出。
その結果、コスタリカが76.1ポイントと最高だった。

コスタリカは中米のニカラグアとパナマにはさまれた国。熱帯雨林や美しい海岸で
知られ、エコツーリズムが盛んで、世界各国から観光客が訪れる。大統領は
1987年にノーベル平和賞を受賞したアリアス・サンチェス氏。

コスタリカに続いてHPIが高かったのはドミニカ共和国で71.8ポイント。
以下、3位ジャマイカ(70.1)、4位グアテマラ(68.4)、5位ベトナム
(66.5)、6位コロンビア(66.1)、7位キューバ(65.7)、
8位エルサルバドル(61.5)、9位ブラジル(61.0)、10位ホンジュラス
(61.0)と、ラテンアメリカ諸国が上位を占めた。

一方、先進国では英国が74位、日本が75位、米国が114位と低迷した。
これは、大量消費社会で、環境への負荷が高いことを反映したためだと見られる。

反対に幸福度数が最も低かったのは、長期にわたる独裁政権下にあり経済が崩壊
状態にあるアフリカ南部ジンバブエの16.6ポイントだった。次いでタンザニア
(17.8)、ボツワナ(20.9)、ナミビア(21.1)、ブルンジ(21.8)
など、アフリカ諸国が名を連ねている。
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273012f2.jpg“子どもが幸せに過ごすことのできる場所。
それはすべての人にとっても幸せでいられる場所。”


私たちの活動の根底には
こういった思いがあります。
場所という中には
人との関わりも含まれています。
そのためにも、
子どもに関わる人々に
子どもそのもののことをもっと知ってもらいたい。
身体のこと。
発達のこと。
関わりのこと・・・

7月2、3日の2日間、
サンパウロから講師を招き、
アラカチ市の教員を含めた30名に対して
講座を開催しました。
講師はモンチ・アズールのヘナッチ。
幼児教育や
コミュニティー教育に長く携わってきた人です。
そんな彼女を第一回目に招いて
まずは子どもの全体像をつかんでもらうことにしました。
0〜6歳の子ども。
この期間に体験したことが
その後の人生にどれだけ深くかかわっていくか。
発達を通して、
遊びを通して、
わかりやすく解説してもらいました。
今日、
子どもとのかかわりは多様化しており、
なかなかこれといった答えを見出すことは困難です。
しかし、
そんな中においても
こういった小さな活動の中から
その撒かれた種が
一人でも多くの子どもを幸せにすることができるのならば・・・
そんな思いを抱きつつ、
これからも積極的に取り組んでいきたいと思っています。

「遊びがこんなにも大切なものだとは知らなかった」
「大人の言葉一つが子どもに与える影響について考えさせられた」

参加者から多くの意見をもらいました。
次回は9月に開催予定。
今から楽しみです。

※この講座は『地球市民財団』の助成を受けて行われています。

子ども達が
元気良く学校に通っていきます。
今日もまた、
いつものように元気な声が響いていました。

本当ならばすでに長期休暇に入っている時期。
しかし、
4、5月の約6週間、
教員のストライキのために
公立学校が閉鎖となり、
その分の授業を補うために
子ども達はこの時期に
通学しなければならなくなりました。

そんな中、

「マユミ、明日からお休みになったよ。
やったぁ〜!!!」

と、
子どもたちが喜びの雄たけびを上げているではありませんか。
“もう休み!?”
私は不思議に思いました。
約6週間の学校閉鎖。
それが、
たった一週間長く通っただけで
(実質は4日間)
その分がまかなえたってこと???
私の頭には
???
マークが並んでいました。

学校で学べるべきことを
きちんと学べる環境にあるのか?
疑問を持たずにはいられません。
学校としての
最低限の学びを保障してほしいと
願わずにはいられません。

28c17b1e.jpg6月29日は聖ペドロの日。
昔からこの日は
なぜか雨が降るといわれています。
そしてこの日、
カノアでは大きなイベントが行われています。

今年は28日に行われたこのイベント。
聖ペドロの像を担ぎ、
それに続いてマーチングバンド、
人々が列をなして
地域一帯を歩きます。
教会でお祈りを捧げた後、
一同は海岸に行き、
聖ペドロの像は
漁師の船に乗って海に出ます。
そして、
何層もの漁船が連なり
岸へと戻ってくるのです。
色鮮やかな帆船が連なる様は
本当に厳かです。
岸に戻った聖ペドロの像は
再び教会へと戻ってきます。
そして、
最後のお祈りが始まるのです。

今年はなんと朝5時から始められ、
最後の教会の祈りが開始されたのが夕方4時。
丸一日、
聖ペドロをたたえるように演奏したのは
私たちの音楽プロジェクトである、
“Music for Canoa”
でした。
3カ月以上もの練習の成果もあり、
見事に成し遂げた大役。

みんな、
本当にお疲れさまでした!!!
そして、
素敵な演奏をありがとう!!!

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