光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

2009年09月

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私たちがカノアで活動を始め、
一番心に沁みるのは
子ども達の
“笑顔”
です。
どんなに細い体でも、
この笑顔を見て、
輝いた目を見つけると、
それが周囲を、
人々を
幸せにしてくれているように感じます。
それが、
カノアに人が引きつけられる
大きな所以といえるかもしれません。

昨日、
日本から3人の大学生が
日本にやってきました。
元気いっぱいの彼女たち。
本当にうるさいほどなのですが、
それが、
周りを温かくし、
元気にさせてくれます。
これは、
カノアの子どもたちが持っている
“輝き”
と似ているのかもしれない、
そんな風に感じています。

彼女たちがカノアに滞在するなかで、
どんなことを感じ、
考えるのか。
いずれにせよ、
彼女たちが日本に戻ったとき、
カノアの子ども達ように、
幸せを呼ぶことのできるような笑顔を振りまいてくれることを、
願っています。

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9月25、26日に
「人間的なお産…そして子どもの成長」
というテーマで、
教育者養成講座を行った。
30名限定の講座なのですが、
何と40名の参加。
今回は保育園の保護者も数名参加し、
アラカチ市社会福祉局からも
20名という限定のはずが、
30名近くが参加するほど、
講座の人気がうかがえる結果となりました。

乳幼児を担当する教育者にとって、
お産というのは
なかなか結びつかないもの。
しかし、
妊娠した時から
子どもの人生は始まっており、
今目の前にいる子ども達の原点を知らずして
その子ども達の問題や課題に立ち向かうことは難しい。
そこで、
妊娠期、
出産、
新生児期、
乳児期、
それがいかに幼児期へとつながっているのか。
子どもの発達を交えながら
話してもらいました。

中でも妊娠期についての話では
多くの参加者が
初めて聞いたことばかりと、
真剣に耳を傾けていました。
そして、
どのように出産したのかということが
その後の成長に影響を与えていること、
家族や子どもを取り巻く環境が
どれほど大切なのかということを
学び合いました。

一人ひとりが自分の人生を振り返り、
原点に立ち戻った今回の講座。
私自身も改めて考えさせられることがたくさんありました。
次回は10月末か11月初めの予定。
今から楽しみです。


※この講座は『地球市民財団』の助成を受けて行われています。

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この度光の子どもたちの会(ブラジル事務局)が
JICA-日系社会青年ボランティアの派遣先の一つとして
募集が開始されることとなりました。
ご興味のある方はぜひ応募してみてください。

JICA日系社会青年ボランティアについてはこちら↓
http://www.jica.go.jp/activities/jocv/nikkeiseinen/index.html

カノアへの要請情報概要についてはこちら↓
http://www.jocv-info.jica.go.jp/njv/index.php?m=List&rID=200&cID=309&page=4

友人、知人など、
興味のありそうな方々への転送大歓迎です。

応募、
お待ちしています!!!

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栄養改善プロジェクトを実施するなかで、
きちんと理解すべきことの一つに
“衛生管理”
があります。
食中毒など問題が
日本でも話題になっている今日この頃ですが、
給食や各家庭でも
きちんと対応していかなければいけません。
そこで、
フォルタレーザ大学の栄養学部に通う
最終学年の生徒2名を加えて、
今回は

「食の衛生管理」

について学びました。
手洗い・うがいの正しいやり方、
食糧の扱い、
保存の仕方など、
講義を行い、
その後、
それぞれが各家庭で行っているやり方を実践、
それを踏まえたうえで、
どう行うべきかについての指導をしてもらいました。

こうした衛生管理の中で、
金銭的理由から
実行の難しいものもあります。
例えば、

“食器を洗うスポンジは一日使ったら捨てる”

これらはやはり実践は困難。
(他にもいくつかあるが・・・)
しかし参加者にとって、
それらが日々の食事に与える影響、
なぜ、どうして・・・
という疑問に答えることのできた
良い機会だったのではないでしょうか。


※(株)味の素「食と健康」国際協力支援プログラムの助成金を受け、実施しています。

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9月13日(日)。
エステーヴァン村でその名も
“Festa de Art”が開催された。
関西大学のスタディーツアー最終日、
そして、
当日まで続けた
青少年グループとの白熱した議論。
その結果、
本当に素晴らしいお祭りとなった。
一転二転しながらプランを変更しつつ迎えた当日。
当日もプログラムの変更…
ブラジルならではと言えばそれまでだけど、
そんな中でよくできたと、
感激してしまった私です。

木工所の作品展、
青少年グループの軌跡の発表、
日本文化教室の発表:
空手に歌にソーラン節。
そして、
相撲大会、
村人で作るモザイク作り・・・
最後まで無料にするかどうか議論を続け、
最終的にR$1.00(約50円)で販売した
焼きぞばやカレー。
何よりも、
青少年たちが本当に頑張ってくれた。
自分たちが主役、
主催のお祭り。
そう自負していたほど、
すごい力の入れようでした。
このお祭りの前々日。
私と関西大学の学生達は一日モッソロのメロン農家を訪問。
果たして準備は進められているのかと
実は不安だった私。
でも、
学生たちが驚くほど、
青少年たちは頑張ってくれていました。

今回、
ただ村人と一緒に何かを実現するだけでなく、
ともに笑い、ときには議論し、
一緒に作り上げていくことができたこと、
そして何よりも、
現地での今後の活動、
青少年の背中を押しをしてくれた関西大学の皆さんに
心からお礼を言わせてください。

本当にありがとう!!!
そして、
これからも応援、
よろしくお願いします♪

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2008年9月9日。
私がカノアで活動を始め、
一番初めに心に残る言葉をくれた人、
Sr. Selson
が亡くなった日。
彼の家を訪れた私に、
『マユミはもう私たちの家族の一員だ』
と言ってくれ、
その言葉で、
この場所で活動を続けていこうと
決心させられたのでした。
彼がいなければ、
この言葉を聞かなければ、
私いま、
いったい何をしていたでしょうか?
もしかしたら、
ブラジルとは全く違う国にいたかもしれないし、
日本で保育士として働いていたかもしれません。

今日で一周忌。
早いものです。
最後に病院にお見舞いに行った時、
笑顔で見送ってくれたこと、
今でも思い出します。

そして、
現在カノアに滞在する
関西大学のスタディーツアーのメンバーの一人が
本日誕生日。
青少年グループ&メンバーで
サプライズパーティーを行いました。
初めて迎えるブラジルでの誕生日。
新たな一年が始まり、
彼はいったい何を思い、
感じたのでしょうか?

今日は、
人の別れと誕生、
それを同時に体験し、
心新たにした一日でした。

IMG_23329月6日(日)。
漁師さんたちにとっては待ちに待った
“Regata(ヨットレース)”
が開催されました。
2つのカテゴリーん分かれ、
合計40艘が出走。
もちろん我が家のJangada(漁船)、
“Miria号”も参加しました。
すでに6連勝中のMiria号。
小さいカテゴリーに参加する船はすべて、

「打倒 MIRIA」

というかなりの勢いで、
本番に臨んでいました。

そして結果は…
Miria号、
惜しくも第二位。

応援してくださった皆さん、
本当にありがとうございました!!!

ちなみに大きいカテゴリーは
大接戦!!!
残りわずか数メートルのところで
2位につけていた船が1位と並び・・・
どちらが1位かという争いは、
殴り合いの喧嘩にまで発展し、
(当の船乗り以外の人たちが;;;)
最終的には同着、2艘とも第一位で決着しました。
このデットヒートを繰り広げたのは、
お馴染み、
ZAZINHAです。
さすが彼ならでは・・・ですよね!?

最近、
コミュニケーションということについて
よく考えさせられます。
そんな中、
こんな記事を見つけました。

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言葉で伝えるより、察し合って心を通わせることを重んじる人が、この10年で1・4倍に増え、全体の3割を超えたことが4日、文化庁の「国語に関する世論調査」で分かった。

 控えめな言葉を好む傾向もうかがえ、同庁は「KY(空気が読めない)と言われることを恐れ、場の空気に合わせようとする風潮の表れでは」と指摘している。

 調査は今年3月、全国の16歳以上の男女3480人を対象に面接方式で実施し、1954人から回答を得た。人と付き合う時、互いの考えをできるだけ言葉にして伝えるか、全部は言わなくても互いに察し合うことを重視するか、という質問では、「言葉にする」は38%と前回調査(1999年度)から12ポイントも減少したのに対し、「察し合う」は10ポイント増えて34%だった。
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ブラジルでは、
言葉に出して言えないというのは
大きな問題となるほどで、
文化の違いを常に認識されます。
日本の文化は
言葉よりも大切なこと、
それが重要視されますが、
ブラジルでは、
言葉で言えない(言わない)ことを良しとしません。
どれだけ自分の思いや考えを
言葉を通して周囲に伝えていくのか。
これが最も重要となってくるのです。

しかしそれがゆえに、
“気遣い”
に欠けていることが多々あります。
そのため、
日本人からボランティアが来ると、
その気づかいに対して驚き、
感嘆し、
尊敬すらするのです。

どちらがいいというわけではないですが、
どのようなことが求められているのか、
それを察し、
それに応じた対応をしていくということが
最も大切なことのような気がします。

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