光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

2013年11月

ブラジルは、
2016年までに
4歳児以上を義務教育とすることと定めています。
私の住むアラカチ市では、
すべての公立校に幼児部を設け、
また、
市内に4つの公立幼稚園が開園しています。

今日、
2014年度に向けての校長会議があり、
出席してきました。

アラカチ市では4歳児以上の就園率は上昇しており、
各園では、
その受け入れに大きな戸惑いがあるようでした。
ひとつには、
4、5歳児は1クラス30人で、1人担任。
幼児教育を専門とした教員ではなく、
その多くは契約の教育学部卒業者もしくはそれに等しい者。
幼児をどうやって扱ったらいいのかわからない人が、
一人で見ているのが現状です。
もう一つは、
30人以上にならないようにしてくださいと言われても、
義務教育を目指しているのだから、
希望者は必ず入園させろと市教育員会担当者は言う。
そして入園させると、
教育の質が落ちると是正勧告が出される。
施設に限りがあり、
部屋数も足りない。
現場の判断で良いのであれば、
入園者を制限できると園長先生たちは訴えます。

ノルマ達成のためだけに、
幼児教育が振り回されている。
それは全て、
目の前の子ども達が犠牲となっている・・・
なんだか悲しくなってしまいました。

まずは教員が幼児教育を学ぶ環境を整えること。
そして、
受け入れるだけの部屋や設備といった環境整備。
これらがきちんとしていなければ、
保護者の対応なんてできません。
だって、
決められたものがきちんとなければ、
説明なんてできないから。

子ども達にとって、
未来ではなく、
今。
今はこの一瞬しかないのだということに、
気づいて欲しい。。。

今月に入ってから、
長女はしつこいくらいに、

「土曜日、学校の友達が遊びに来るよ。
いい???」

と聞いていた。

「遊びに来る前に、
ちゃんとそのお友達のお母さんと話をしないと」

と言って、
我が家の連絡先をその友達に渡すようにとメモを渡しました。

昨日、
その子から電話があり、

「明日言ってもいいですか?」

娘と話をしたいというので、
電話を渡し、
その後娘に話しを聞くと、

「明日来るって!!
やったぁ〜!!!」

と大喜び。

「何時頃、どうやってくるの?」

と聞くと、

「知らない・・・」

そして昨夜、明朝と、
何度も電話をし、
やっと話がまとまり、
我が家に遊びに来ました。

日本では、
毎日のように近所の友達が遊びに来ます。
ブラジルでは、
学校までスクールバスで通っていることもあり、
学校の友達が遊びに来ることも、
娘があそびにいくことも、
今までありませんでした。
小学校3年生となったこともあるのか、
今年は、
なんだか大きく成長しているような気がしています。
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お友達の家は、
我が家から行くと車で30分以上の距離。
まだ一人であそびにいくことは難しいですが、
こうやってお友達が来てくれたことは、
本当に嬉しかったようです。
いつもと違った娘の表情が見られた、
そんな一日でした。

私たちがいくら言っても、
信ぴょう性がないと感じるのか、
右から左へと情報が流れてしまっていることが多い、
この「テレビっ子」の話。
心理学だけでなく、
脳科学でも、
その悪影響が証明された。
全く見せない・・・というのは難しいかもしれない。
でも、
一日1時間など、
ぜひ制限を設けたいものですね。

==========
長時間視聴、脳の成長に悪影響 テレビっ子、言語能力低下

 東北大加齢医学研究所の川島隆太教授(脳科学)と竹内光准教授(同)らのグループは20日、子どものテレビの長時間視聴が、言語知能などをつかさどる脳の前頭極に悪影響を与えるとする研究結果を発表した。従来、心理学研究でテレビが子どもの読書能力や注意能力を低下させることが確認されていたが、脳のどの部分に作用するかが明らかになったのは初めて。

 脳画像解析と追跡調査によって解明した。「テレビを1日に何時間見るか」といった生活習慣を問うアンケートと知能テストに加え、脳を磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影し比較検討した。
 2008年7月に始まった1回目調査で「テレビを長時間見る」と答えた子どもほど、3年後の2回目調査の知能テストで言語能力が低い傾向があった。
 脳画像解析による調査では、本来、成長に伴って減少する灰白質と呼ばれる部分が、「テレビを長時間見る」と答えた子どもの方が減少幅が小さかった。
 この傾向がみられたのは前頭前野の一番前側にある前頭極などで、自ら考える高次認知機能を担うとされる。この部分での発達の遅れが言語能力の低下に関連していると考えられるという。
 川島教授は「テレビ視聴制限の必要性が脳科学でも裏付けられた。生活習慣が脳の発達に影響することを子育て中の親に知ってほしい」と話す。
 調査には、宮城県内の健康な5〜18歳の男女計276人が参加した。


2013年11月21日木曜日 「河北新報社」

2014年は、
みなさんもご存知のとおり、
W杯がブラジルで開催されます。
未だあちこちで工事が行われている状況で、
果たして来年6月までに完成するのか、否か。
ブラジルは、
直前になって動き出し、
ギリギリではあるものの、
当日は見事に成し遂げる…
という性質があるので、
なんとかなるのかも知れませんが(笑)

さて、
このW杯。
実は教育関係者には、
かなり大きな問題が持ち上がりました。
というのも、
例年は1、7月が長期休みとなるのですが、
W杯の開催に伴い、

「6月12日〜7月11日までは、
全ての学校は休校としなくてはならない…」

ということになったからです。
そのため、
学校関係者には2つの選択肢が与えられました。
1.1月の休暇を半分にする。
2.7月の休暇を半分にする。

さすがサッカー王国ブラジル。
W杯開催のために、学校すらも休校になってしまいます(笑)

ということで、
私自身も、
保育園の年間カレンダーを
急遽修正しなければならなくなりました。
年間授業日数を確保しながら、
休暇をヅラしていく。。。

一番の難関は、
前期の締めくくりである、
『Festa Junina』※6月24日前後に行われる
をいつ行うか?
です。
6月初頭では、
何だか季節はずれのお祭りになってしまうし…
ブラジル東北部の伝統的なお祭り。
さてはて、どうしようか???

11月4日(月)。
この日は一週間の締めとして、
そして、
翌日から始まる、
アラカチ市中心街における活動への引き継ぎとして、
子ども達のパレード、
その後、
セレモニーが開催されました。

子ども達のパレードでは、
カノア・ケブラーダ地区にある、
全ての乳幼児施設、
及び、
老人グループが参加しました。
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総勢200名以上が参加したパレード。
そこでは、
チラシと、
「子どもが生きるということ」という詩を
配布しながら歩きました。
子ども達が掲げたメッセージには、
“私たちは遊ぶことをやめない。なぜなら、子どもでなくなってしまうから。だから、私たちは遊び続ける”
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“幼児教育は、遊び、笑い、共に過ごす。そこから学ぶ”
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“子どもは宝である。神から授かった、愛、喜びである。”
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こういったイベントのセレモニーは、
通常大人を対象としたものなのですが、
今回の主役は子ども。
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遊んでいるあいだは良かったのですが、
やはり、
話を聞くのは難しいですね。(笑)
それでも、
素晴らしいセレモニーとなりました。
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今回のイベントを実施するにあたり、
アラカチ市政府、Programa Zumbi(喜劇グループ)、イベント実行委員会の皆さん、
並びに、
教師、看護師、ソーシャルワーカーなどの専門家の皆さん、
本当にありがとうございました。
この場を借りて、
感謝の意を表したいと思います。

私達の活動が、
カノア・ケブラーダ地区で着々と実施されている中、
予定よりも遅れて、
やっと、
チラシが出来上がりました!!

11月4日のセレモニーの後、
11月5日からはアラカチ市中心街に場所を移し、
実施される予定です。
Semana do bebe

11月1日(金)。
4日目となる今日は、
2歳児以下の子どもとその保護者を対象にした、

「ベビーマッサージ」

と、

「栄養」についての話でした。

午前中は、
社会福祉局が運営する、
施設で行われました。
そこで働いている教育者が、
前日、
カノア・ケブラーダ地区全てを周り、
イベントについて説明、
参加を促していました。
そのかいがあってたくさんの参加者が…
と、言いたいところですが、
残念ながら参加者はほんのわずか。
それでも、
始めは嫌がっていた女の子も、
4歳になるお姉ちゃんが気持ちよさそうに受けているのを見て、
自分も挑戦。
お母さんにマッサージをしてもらっていました。
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午後、
私自身は半分ほどで退席したのですが、
私立幼稚園の2歳児クラスにて行われました。
なんとそこには、
10年ほど前、
ベビーマッサージを実施していた心理士の方が参加しており、
ベビーマッサージの由来や、
細かな約束、
やり方などを指導していただき、
講師としてきていた人達も苦笑い。
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子どもによって受け入れやすい子とそうでない子がいますが、
寝る前のひと時、
親子の関係を、
絆を深めるためにも、
ぜひ皆さん実施してみてください。
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2013年10月31日(水)。
3日目となる本日は、
今週一番の目玉、
そして、
保護者だけでなく、
地域住民の方にも聞いていただきたい、

「遊びの重要性」

についての講演でした。
それと同時に、
ソーシャルワーカーによる、

「親子関係」
「Bolca familia(日本の生活保護のようなもの)」

についても話してもらいました。

会場は、
椅子が不足するほどの盛況ぶり。
というのも、
「Bolca familia」
について話すというだけで、
押し掛けてくるからです。(笑)
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さて、
「遊びの重要性」
についての話をどれだけの人たちが真剣に聞いてくれるのか。
心配だったのですが、
意外にも意外。
問いかけにもちゃんと答え、
自分から発言もしてくれる。
昔自分が遊んだ遊びを披露してくれたり、
歌を歌ってくれた人も…
これは本当に嬉しかったです。
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また、
テーマに合わせて、
連れてきた子ども達を別室で預かり、
お絵かきや折り紙、
手遊びをしたりしました。
思っていたよりも子どもを連れてきた人達が少なかったのですが、
参加した子ども達はとても楽しそうに遊んでいました。
そして、
帰り際、
ある男の子は、
覚えた手遊びをお母さんに披露していました。
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そしてソーシャルワーカーの話。
あっちこっちで苦情や、
制度の問題への指摘、
それはもう大騒ぎです(笑)
でも、
疑問や質問が多く出され、
参加した人達はとても満足してくれたようでした。
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この日は開始時間も予定通りで、
参加者も多く、
とても満足いく結果となりました。
さて、
翌日はどうなるでしょうか???

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