光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

2019年11月

今日(11月26日)、
アラカチ市にある、
専門高等学校看護コースの生徒への性教育授業に参加しました。
ブラジルでは性教育はオープンで、
小学校から性に関しての授業が行われる…
というのは事実ですが、
1980年代の学校では、
性について、
十代の妊娠について、
性病とエイズに関して、
日常的に議論し、
話し合っていたと言います。
しかし2000年に入り、
学校における性教育は生物の授業で少し実施される程度となり、
以前のように生徒同士で活発に議論を交わす…
という光景を見ることが難しくなってきました。
今日、
看護コースということもあり、
既に基本的な学びを得ている生徒たちでしたが、
それでも32名の生徒の内1人は、
6月に子どもを出産し、
8月に学校に戻ってきたと言います。
彼女は自分が経験したことを赤裸々に涙を流しながら語ってくれました。
人には起こっても、
自分には起こらない。
どこかにそんな思いがあったと言います。
妊娠を信じられず。
泣き崩れ、
どうしたら子どもを堕胎できるかばかりを考えていたこと。
しかし、
セックスをしたのは自分の責任で、
お腹の子どもには責任がないことに気付いた時から、
考え方は180度変わったそうです。
ただそこに至るまで、
看護コースの先生や、
心理士によるセラピーが欠かせなかったと言います。

彼女の話を知っているクラスメイトも
この話を聞いた後、
どれだけ自分たちが悩んだときに信じられる人がいるか、
相談できる人がいるか、
両親や家族との関係、
それらを議論し続けました。

彼女は言います。
母親は、
子どもはあなたの子どもで、
私の子どもではないこと。
あなた自身が責任を持って育てる必要があること。
そのために何をするべきか、
きちんと考えることを彼女に伝えたそうです。
それが彼女にとっては、
一番の支えだったと。
今の自分があるのは、
あのとき、
自分の責任を母親が持つのではなく、
自分自身に持たせてくれたおかげであると言いました。

今、
ブラジルでは、
5人に1人の出産が、
15〜19歳だと言います。
これだけ性に関してオープンで、
性教育をしっかりやっているブラジルでも、
これだけの高い確率で10代の妊娠があるのです。

今日の授業を経た生徒たちは、
これからの人生の中で、
この話を絶対に忘れることはないだろうと、
私は確信しています。
それほど全ての生徒が参加し、
議論することのできた1日だったのです。

15歳の娘がいる私も、
親として、
きちんとそばで見守り、
話をしていかなくてはなりません。
性の話が家庭の中でタブーではなく、
話す必要があるテーマとして当たり前になることを、
強く望んでいます。
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皆様、

少しずつ寒さが身に染みるようになってきた今日この頃ですが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?
いつも当団体のイベントに参加していただき、
ありがとうございます。
さて、
下記のようにイベントが開催されることとなりましたので、
ご案内申し上げます。
今回は代表の鈴木も参加し、
エステーヴァン村の鶏肉秘話をお話予定です。
ぜひそんなお話も楽しみに、
お誘いあわせの上、
ご参加頂けると嬉しいです。尚、
定員がございますので、
ご参加いただける方は早めのご予約をお願いいたします。

【第22回 ブラジル料理教室 / Aula de Comida Brasileira】
日時:1月25日(土)13:30〜16:30
場所 :ライフコミュニティー ライフコミュニティー 西馬込
    1F 調理室
参加費 :大人 ¥3,000
     高校生¥1,500
小中学生¥1,000(乳幼児無料)
持ち物:エプロン、三角巾
講師 :平塚えれなさん
えれなさんブログ
http://saudade-brazil.cocolog-nifty.com/blog/

<メニュー / Cardapio>
・ご飯(Arroz)
・鶏肉煮込み(Frango Ensopado)
・サラダ(Salada)
・チョコレートトリュフ(Brigadeiro)

おしゃべりをしながら、美味しいブラジル料理を作りましょう♪

お問い合わせ:
光の子どもたちの会(担当:藤本くみ)
canoa.japao@gmail.com

※定員25名
 申し込み締め切りは1月18日としますが、
 満員となり次第、申し込みを締め切らせて頂きます。
チラシ_ブラジル料理教室20200125

昨日知人の投稿を見ていたら、
確かにとても大切なことだと感じ、
書き残そうと思ったので、
少しここで。

「保育」
という言葉。
私たち日本人は、
当たり前のように使っていますが、
他の国では基本、
「幼児教育」
という言葉しかありません。

そもそも保育とは、

「教育+保護」

という2つの言葉から作られた造語です。
こうした概念は今、
世界の中では

「Early Childhood Education and Care」

として、
乳幼児期には、
教育だけではない…
ということが広まってきています。

ブラジルでは、

「Educacao Infantil」

とだけ言われており、
実践を見ていても、
まだ乳幼児期の教育に関してはきちんと確立できていないと感じずにはいられません。

長きにわたり、
「保育」
という言葉を使ってきている日本。
この言葉は、
子どもを
「人間が育つうえでとっても大切な時期の教育」
であるということを示していると、
私は考えています。

私は保育が大好きです。
保育士であることを誇りに思っています。
だからこそ、
この
「保育」
という言葉を、
これからも大切にしていきたいですね。
ぜひ皆さんも今一度この言葉の意味を、
考え直してみませんか?

現在我が家の長女は中学3年生。
高校受験を控え、
難しい時期なのですが、
せっかく通ったブラジルの学校も卒業する!
と宣言し、
現在私たちと一緒にブラジルにいます。
それでも高校は日本ということで、
ほぼ受験する高校は決まったものの、
まだまだ油断は禁物。
必要なことをチェックし、
私自身が高校受験の時とは全く異なる今の受験制度に四苦八苦しながら、
現在に至ります(笑)
ということで、
長女はブラジルに来る際に、
高校紹介の分厚い冊子をブラジルに持ってきました。
それに興味を持ったのは、
なぜか次女。
毎日のように高校の詳細を眺めては、
一人夢の中。

「私が小学6年生の時は、
高校のことなんてちっとも調べたことなかったよ」

と長女。
そんな姉の言葉を聞き流し、

「この制服かわいいねぇ〜。
似合うかな?」

と、
なんだか楽しそうな次女。

下の子は、
こうやってたくましく育つのだと、
再認識した私なのでした。

先日、
森でとってきたアロエの皮を使って、
石鹸づくりをしました。

森を探検し、
その森にはたくさんの木の実や果物、
薬草があることを知り、
自分たちの祖父母くらいの年代の人達は、
それらを生活の一部にしていたこと。
そんなことを自ら体験しながら学んでいった子ども達。

そして今回、
アロエ石鹸を作ることになりました。
保護者でもあり、
私たちの協力者、
薬草などに詳しいクレウ氏に来てもらい、
子ども達と一緒に石鹸づくり。
アロエというのは、
傷口を消毒する役割があり、
炎症を抑えること、
毛穴の汚れを落としてくれることなど、
教えてもらいました。

煮詰めたアロエの皮と、
今回は子ども達が家でも簡単に作れるようにと、
ココナッツ石鹸をおろしたものを混ぜて、
作りました。
煮詰めたアロエの皮の液は、
体の消毒にとても良いとのこと。
特に、
温かい湯船に混ぜてつかるだけで、
普段はなかなか清潔に保つのが難しい場所にも効き目があるとのこと。
これは石鹸だけでなく、
余ったアロエの皮の液も持って帰ろうと、
参加していた保護者の人達はペットボトルを持ち寄り、
持って帰っていました。

子ども達は石鹸を一人1つずつお持ち帰り。
私ももらいました。

森を探検するだけでなく、
今の生活の中でも役立てるようにしていきたい。
そんな願いをかなえるため、
次回を楽しみにしている私たちなのでした。

※この活動は、LUSHジャパンの支援を受けて行っている、「地域の森に生息する植物を生かした、子どもの健康改善プロジェクト」です。
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