私が活動する、
ブラジル北東部にある、
セアラ州。
残念ながら最近では、
犯罪率の高さで有名になってしまっています。

ブラジル北東部には、
日系人の方がたくさん移住した州もあるのですが、
セアラ州はほとんどといって言いほど、
日系人がいない地区と言えます。
そんなセアラ州ですが、
セアラ州立大学内には日本語講座があり、
そこで学んでいるのは、
日本とはつながりのないブラジル人ばかりです。
そして、
毎年のようにその講座出身の人が、
日本に短期、長期の留学や研修という形でやってきています。

先日、
その先駆けとなった一人のブラジル人と会いました。
彼は日本人と結婚し、
今では日本に家族がいますが、
日本に来るまでの道のりは苦労の連続でした。
そんな彼は日本人の私よりも日本の歴史を知っており、
様々なことを教えてくれます。
そしてもう一人、
同じくセアラ州出身のブラジル人がおり、
その彼とも会いました。
彼も今は日本で働いています。
彼ら二人をみていると、
私の知らない日本や、
その文化など、
多くのことに気づかさせてもらえます。

彼ら二人の努力によって、
セアラ州立大学にある、
日本語講座が認知され、
日本に来る道を開いてくれたといっても過言ではありません。
そんな彼らがこんなことを言っていました。

「今日本に来ているセアラ州出身の人達の多くは、
日本語を学ぶ姿勢も、
その努力も、
自分達が開いた道に甘えている。
もう少し苦労しないと、
ただ日本に遊びに来て、
帰るだけになってしまう。」

確かに、
第一人者が来てからすでに15年近く。
私達の活動もそうですが、
前を見つめ、
後に続く人や事柄を考えると、
見つめ直しが必要な時期にきているのかもしれません。

これからもセアラ州から日本へ。
そして、
先に続く何かをきちんと残していけますように。