光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

カテゴリ: 保育

7月24日、
無事、ブラジルに到着しました!!
今回は久しぶりにリオデジャネイロ経由だったのですが、
サンパウロよりも空港内の移動が少なく、
助かりました。

自宅には午後2時半ごろ到着。
荷ほどきをしていると、
家の外から声が聞こえ…
顔を出してみると、
カノア保育園の先生が立っていました。

「どうしたの?」

「おかえり。
これから子どもたちの家庭訪問に行くんだけど、
一緒に行くよね?」

「(う〜ん。
呼びに来てくれたし、
久しぶりに家族とも会いたいし…)
行く!!」

ということで、
自宅に到着後、
すぐに家庭訪問を開始。
19時までかかった家庭訪問を終え、
義父母宅にいた娘を迎えに行き、
義父母へのあいさつ&コーヒータイムを過ごし、
自宅に戻りました。

そして今日も家庭訪問。
明日は保護者会…
休む暇もない感じではありますが、

“帰ってきた!!”

という感じがすごくしています。

週末はゆっくり体を休めるとして、
明日もまた、
頑張るぞ!!

私たちは以前、
カノア保育園の子ども達の栄養不良改善のため、
保育園の給食の改善や、
家庭における食事の改善のためのプロジェクトを実施しました。

保育園設立当時、
給食というのは、
子ども達にとって
命をつなぐ大切なものでした。
それが今、
栄養のバランスのために、
重要な柱となっています。

2019年7月13日の読売新聞朝刊にも、
「幼児期からの味覚をはぐくむ」
として、
食生活の大切さが掲載されています。

「食事は味覚の形成に影響する」

「食うから学ぶことは多い」=教育的意義
「(給食によって)平等に栄養のある食事ができる」=貧困対策
「学校の給食設備が災害時に役立つ」=災害対策

家庭における食卓の様子は、
常に変わり続けているといってもいいでしょう。
そんな中においても、
幼児期に育まれる、
五感。
味覚もその一つとして、
家庭だけではなく、
保育園などでも意識していく必要があるかもしれません。

2019年7月8日より、
“ほいくis”にて、
コラムの連載を始めました!

幼児教育に関わる、
保育士や幼稚園教諭、
その他子どもに関わる仕事をしている人、
保護者などを対象としています。
が、
私は、
ブラジルでの事なども書いていく予定です。
興味のある方はぜひ、
見てください!
感想もお待ちしています。

6月8、9日。
私は久しぶりに、
清里の清泉寮に行きました。

10年近く前、
この場所で行われた同じ集まり、
「エデュカーレ全国読者交流会」のために、
私はこの地を、
小さな長女とともに訪れました。
そして今年。
この時期に日本にいることが珍しい私は、
嬉しさのあまり、
募集と同時に参加希望のメールを出していました。
そして今回は、
小学6年生となる次女とともに訪れました。

2日目。
「ぐうたら村」
と名付けられた保育者のための場所で、
娘と共に森や田畑を散策。
霧雨が降り、
視界は数メートル先が見えないほどの霧。
そんな中でも、
娘もうきうきと楽しそうに、
生物や植物の話を聞いていました。

そこで聞いた汐見先生の話。
『レイバーとは、
人が生きるために必要な行為。
ワーク = 作品とは、
より価値のある、より良いものにしていく行為。
アクションとは、
行動を実際に行うこと。
昔、
小さな村を出て、
より良いものを作ろうと集まった人たちは、
都市(city)を作った。
自分達で、
皆のために必要なものを議論し、
作っていく場所。
今までの、
半年間閉ざされても生きていける場(community)とは異なる、
知らない人たちが集まり、
目的のために創り出していく。
それこそが、
アクションである。
そして、
今の私達には、
このすべて、
レイバー、ワーク、そしてアクションが必要なのだと。
社会とは、
知らない人と生きなければいけない場所と定義できる。
その中で豊かな社会を保てるのは、
せいぜい人口最大6万人程度であるだろう。
とすると、
今の社会は、
とっても生きづらく、
困難が多い社会であるといえるのだ。』

私たちは今、
どんな世界を子どもたちに残していきたいと考えているのだろう?
次女のわくわくしたその好奇心の塊を、
興味津々のその目を、
失わずにいられるように。
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日本では、
乳幼児教育を実施している施設において、
大きく分けて3つの法律がある。

幼稚園 = 学校教育法第一条に規定
保育所及び就学前の子どもに関する教育 = 児童福祉法第三十九条第一項に規定
認定こども園 = 保育園等の総合的な提供の推進に関する法律第二条第六項に規定

法律だけでなく、
管轄省庁も、
幼稚園は文部科学省、
保育所及び認定保育園は厚生労働省と、
分かれています。

「乳幼児教育」
という、
就学前の子ども達に関して、
共通した認識を持つためには、
やはり一つの理念として考えなければ、
立場によって異なる…というのでは困ってしまう。
でも、
それが長い間続いていたのが、
日本の幼児教育でした。
しかし今、
「幼児教育」
として共通の理念を持ち、
取り組んでいこう!!
と、
「幼児教育振興法案」
という基本理念を定めたもののを策定しようとしている。

この中で、
「幼児期において、
人は、
その保護者や周囲の大人との愛情あるかかわりの中で守られているという安心感に支えられ、
自発的な遊びを通じて生涯にわたる人格形成の基礎を築いていく。
そのために適切な環境を整え、
子供の心身の調和のとれた発達を促すことが、
幼児教育の重要な役割である。」
と前文に記載されている。

幼児教育は、
人間形成の基盤となる、
重要な時期であると、
それが示された重要な法案。

ブラジルでは、
2013年に教育法の中に、
「幼児教育」
という項目が示された。
ただ、
実践としての現状は、
まだそこには及ばないといわざるを得ない。

この新たな日本の一歩に、
一保育者として、
本当にうれしく思う。

「「家族支援カウンセラーR」とは、 一般社団法人家族支援メンタルサポート協会(通称:かしめん協会)が認可している資格であり、 孤育て、離婚、不登校、ひきこもり、虐待などの家族問題について、 心から共感し寄り添うことのできる、 実践的なサポーターである。 そして、 これらの苦戦する家族に対して、 いつでもどこでも気軽に相談できる解決重視型のカウンセリングによる支援をめざす、 新しいカウンセラー資格です。」 私自身、 保育士として、 日本やブラジルにおいて、 子ども達とその家族に接している中、 実践的なカウンセリングの必要性を感じることは、 数多くありました。 自分でも知らない内に、 こうしたカウンセリングを実践していることも、 しばしばありました。 「家族支援カウンセラーR」を取得したことで、 今まで以上に、 家族に寄り添って、 いけたらと思います。 IMG_20190426_180902_160

私が購読している、
「エデュカーレ」という冊子があるのですが、
そこに記載されていて、
編集長でもある、
汐見先生の言葉に大きくうなずいてしまった。

私はよく、

「子どもを信頼し、
見守ることが大切だ」

と、
遊びなどの場での親や保育者の在り方として話すことが多い。
しかし、
勘違いしてはいけないのは、
見守るということは、
何かあった時にすぐに助けられる場所、
声をかけられる場所に、
私たちがいるということであり、
自分たちが主体で指導しているときよりももっと、
五感を全て、
するどく、
研ぎ澄ましておく必要があるということだ。
ただ見守っているだけで、
子どもが必要な時に動かない、
それは、
ただの放任であって、

「見守る保育」

ではない。

ただ見ているだけなんて、
なんて簡単なんだ!!
と思っている人、
それは違います。
子どもの主体に任せているからこそ、
私たちは神経を10倍も、100倍も使うのです。
その子どもたちの吐息に耳を澄ましながら。

先に紹介した汐見先生の言葉に、
「保育は、あくまでも、
子どものそばで
「あなたは何がしたいの?」
そして
「あなたは何をしてほしいの?」、
この二つについて心の中で聞き、
観察することです。」
とあります。

「見守る保育」

それがどんな保育なのか。
ぜひ皆さん、
もう一度、
問い直してみてください。

イースター(ブラジルでは、PASCOA(パスコア)と言います)の祝日が、
今年は4月21日にありました。
カノアの保育園でも、
4月に入ると、
イースターに向けて、
子ども達と色々な話をしています。
イースターでは、
子宝神話、
メタモルフォーゼの話を、
子ども達に話します。

ある日、
子どもが園庭にさなぎがあるのを見つけました。
昨年は、
残念ながら孵るところを見ることはできなかったのですが、
今年は毎日のように眺める、
今か今かと、
待ち望んでいました。

とある日。
さなぎから何かが出てきている様子を見つけた子ども達。
その日は何をするでもなく、
みんなでドキドキと、
その時を待っていました。

すると、
ふわりと蝶々になり、
飛び立っていきました。
部屋に子ども達が戻ると、
なぜか飛び立ったはずの蝶々が窓際に。
先生の手に飛び移り、
ご挨拶とばかりに、
子ども達と触れあった、蝶々。
これからどこに行くのでしょうか?

この姿、
子ども達のこれからの成長を表してくれているかのようでした。
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2018年5月22日16時。
4年ぶりにカノアに来たエヴァさんの強い要望で、
カノア保育園初の同窓会が開催されました。

1999年にエヴァさんがカノアに来て、
翌年から保育園を開園。
初めて受け持った子ども達は、
現在23才。
既に親となっている子ども達もいます。
エヴァさんがカノアにいた7年の間、
受け持った子どもは50人以上に上るのですが、
中にはドイツなどの外国にいる人もいて、
誰が本当に来てくれるのだろうか?
と、
考えていました。

そして当日。
初めにやって来たのは、
男の子グループ。
部屋に飾ってある写真をながめ、
昔話をしたり、
これ誰だと、
皆でクイズのように楽しんだり。

30分くらい過ぎたところで、
エヴァが自分がカノアになぜ来たのか、
なぜ去っていったのか。
どんな思いで子ども達と接していたのかなど、
話していきました。
子ども達も少しずつ、
保育園で培ったこと、
学んだこと、
今でも大切にしていることなどを、
話していきました。

「分かち合うということを学んだ」
「助け合いの大切さ」
「一人一人がもっているタレントを見つけた」

など、
その後の人生の中でそれがどのように役にたったかを、
話してくれました。

平坦ではない人生の中で、
それらを乗り越え、
立ち上がり、
進んでいく。
まだそこまでいけない人もいる。
それでも、
この幼児期に学んだことが、
人の心の中に、
どれだけ大切に育まれているのか、
それがどれだけ重要なのかを、
私達に伝えてくれたような気がします。

また何年後かに、
こうして集まれることを願って。

私が尊敬する保育士の一人、
「井上さく子」先生。
先日、
「よこはま国際フォーラム2018」でも対談させていただきました。
その井上先生の新刊。

「保育士という生き方 (イースト新書)」

自分の人生を振り返りながら、
保育や、
子どもそのものの、
その大切さを教えてくれる、
とても素敵な本です。
いくつか心に残る文があったのですが、
一つをご紹介。

(下記抜粋)
「イヤ」、「ダメ」、「やめなさい」
といった言葉を毎日子どもに聞かせていたら、
子どもの自己肯定感は育まれません。
0〜6歳という時期は、
人の一生の中でも、
大切な土台を育むための大事な期間です。
(ここまで抜粋)

先日参加した講演会でも、
この、
“自己肯定感”
という話が出ていました。
自分を信じることができることで、
他者を信じ、
共に生きていくことができる。
昨今残念ながら、
“自己肯定感”
を持てない子どもが多くいるような気がしてなりません。

乳幼児の大切な時期を預かる私たちは、
共に学びながら、
今目の前にいる子どもを見据え、
対応していく必要があります。
そのことを再認識させてくれた本でした。

皆様もぜひ、
手に取ってみてください。
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