光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

カテゴリ: 教育

私が保育士となり、
カノアで友人や地域住民と共に保育園を立ち上げ、
早17年。
卒園していった子ども達は数多く、
既に20歳を超えている、
結婚して子どもがいるという卒園児もいる。

先日、
社会福祉コンフェレンス市大会があり、
そのゲストスピーカーとして参加した人が、
こんな話をしていた。
彼女は自身を、

「生涯教育者」

といい、
教室で授業するときだけではなく、
自分がいる場所、
いる瞬間全てが、

“教育者”

であること。
それを誇りに思っていると語っていた。
いくつか自身の体験談を話されていたが、
それがどれも驚くことばかり。
パーティーを開いていた会場に強盗が拳銃を持って押し入った話。
海岸で二人組に襲われそうになった話。。。
しかしどれも、
最後には

「Tia(日本語でおばさんという意味。しかし、保育者などはこうした愛称で呼ばれる)、
私たちはあなたからは何も取らない。
今日、
ここであなたと会ったことを神に感謝する」

と言われるのだ。
それは、
彼女がどんな人に立ちしても、
一人の人間として話、
接するからだという。
姿かたち、
話し方や身分。
強盗であろうがなかろうが、
大切なのは、
きちんと一人の人間として接すること。
それを忘れてはいけないと。

その話を聞きながら、
私も思い出していた。
麻薬を売っている卒園児でも、
私を見ると背筋を伸ばし、
挨拶をすることを。
暴言を吐きながら歩いている卒園児が、
私に気付くと申し訳なさそうに、
微笑みながら歩くことを。

教師であること。
(私は”教育者”という言葉の方が好きですが)
それは、
こうした子ども達が、
大人になっても、
ある瞬間に、
ふと、
背筋を正す。
自分の現状を振り返る、
そんな役目もあるのではないか。
だから、
今日も明日も明後日も、
皆に笑顔で挨拶しよう。
そして、
それぞれを

一人の人間

として見続けていけるように。

昨年から実施している、
「JICA草の根技術協力事業」による活動。
2年目となる今年、
新市長となり、
関係者が異動を繰り返す中、
アラカチ市教育局、社会福祉局は協力体制を崩さず、
新体制となった今でも、
活動を順調に進めることができています。
ただ、
参加者が変わったり、
直属の指導者が変わったりと、
昨年度の活動を補講する形で、
現在活動を続けています。

新しい参加者の教員たちも、
皆一様に積極的に参加してくれており、
時間にルーズと言われているブラジル人にもかかわらず、
15分前には参加者22名中15名が既に到着しているという、
とても嬉しい状況が続いています。

今年は各学校に足を運び、
演習を行っていきます。
実際に他の教師に自分たちで伝えたり、
生徒たちに授業をしたりと、
今までとはまた異なる体験がたくさんできそうで、
私は今からとても楽しみにしています。
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2017年2月28日付の東京新聞webに、
「横浜市、日本語の指導施設を整備 外国籍児童生徒を対象」
という記事が掲載された。↓
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201702/CK2017022802000178.html

=====下記一部抜粋=====
”指導施設は近隣の横浜吉田中学(中区)の生徒が主に通うと想定。同校は約四百人の生徒のうち、半数を外国人が占める。”

“英語、中国語、ポルトガル語、タガログ語などを話せる職員を配置し、子どもの母国語で学習状況を確認する。”
==========

我が家も、
娘たちを二国間で育てており、
日本に戻ると、
学校の学習や生活にスムーズに入っていけるようにと、
準備を欠かさない。
この準備は、
当たり前のように、
日常的に私たちはしているけど、
日本の学校での生活を知らない、
言葉が分からないなど、
やはりこういった施設はこれからもっと必要になってくると思う。
私の出身、
そして今も在住の横浜市のこれからを期待したい。


先日、
小学校教諭の方と話していたときのこと。
ブラジルと日本の幼保小連携についての話になりましま。
ブラジルでは4歳時から義務教育となったことで、
今まで幼稚園や保育園の無かった地域では、
公立の小学校に幼児部を作り、
それに対応しているところがほとんどです。
私が住むここ、
アラカチ市も例外ではありません。
しかし、
日本のように保育士や幼稚園教諭といった資格や免許もなければ、
乳幼児について学ぶこともない中で、
誰が幼児部の担任を担うのか?
それは、小学校教諭となるのです。
すると、
小学校1年生とほぼ同じ内容、
教え方で幼児部を教えるので、
子ども達をみていると、
楽しんで、
笑顔でいる子どもを見つけるのが大変な程です。

近年、
私達は自分達の経験を生かして、
市内の幼児部担当教諭に講座やワークショップを実施してきました。
理解のある校長先生のいる学校では、
積極的に実践に移せるものの、
それはほんの一握り。
まだまだ長き道のりと言えそうです。

学校教育も毎年法令の改定による混乱がある、
この国、
ブラジル。
乳幼児教育が理解、認識される日は、
まだまだ時間がかかりそうです。

ここブラジルには、
皆が慕ってやまない、
ブラジル人の教育学者がいます。

「パウロ・フレイリ」

名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
私の住むアラカチ市の教育局にも、
以前はパウロ・フレイリの写真が飾られていました。
そして、
多くの学校では、
彼の言葉が掲げられています。

今回、
知人の誘いで、
ある講座に参加することになりました。
それが、

「ビオセントリカ教育(Educacao Biocentrica)」

です。
パウロ・フレイリを含めた3人の思考や知識、
教育の理念や方法。
芸術や文化、環境など、
生きていく上で欠かせないもの、
それらすべてをひっくりめて、
人生をよりよくしていくという考え方。
私の考え方とかなり似ており、
「そうだよね!!」
と、
頷くところがたくさんありました。
歌(音楽)やダンスなども重要であるとし、
「ビオダンサ(Biodanca)」
もこの教育の大きな柱の一つです。
そして、
この教育方法を編み出した一人である、
「フッチ・カバウカンチ(Ruth Cavalcante)」
壮絶な人生の中から得たもの、
学んだこと。
信じてきたもの。
その声を聴いたとき、
体中がぞわっとしました。
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自然の中で生き、
その環境の中で育つ子ども達と関わる中で、
この子ども達に必要なもの、
大切なものは何だろうか?
それをみんなと考えながら現在に至っています。
その答えの一つになるものではないか。
そんな期待をしています。
2週間後。
また講座へ参加します。
皆様報告をお楽しみに…
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ブラジルと日本の学校に通っている娘たち。
今は、
ブラジルにいるので、
こちらの学校に通っています。
(当たり前ですが(笑))

娘たちはスクールバスに乗り、
30分程かけて学校に通っています。
先週から今週の火曜日まで、
学期末テストがありました。
留年制度のあるブラジルでは、
この学期末テストで赤点を取ると補講があり、
その後に再テストを受けることになります。
年度末のテストでは、
その再テストで再度赤点をとると、
留年が決定するのです。
そのため、
学期末の成績を親が学校に取りに行くのですが、
その日は子どもたちにとってはドキドキが止まらない日でもあります。

さて、
木曜日に学校に成績表を受け取りに行ってきました。
娘たちは見事、
二人ともよい成績を収め、
無事に長期休暇となりました。
が、
長女は現在6年生。
ブラジルでは5・4・3年制のため、
6年生からは教科担任となり、
日本の中学校と同じ授業形態となりました。
試験も今までとは異なり、
難しくなっているようです。
ということで、
テストの点数は今までで最低となってしまいました(涙)
それでも、
生活態度、テストの点数など総合評価では学年で10位以内に入ったらしく、
学校の入り口には写真が飾られていました。
おめでとう!!

長期休暇に入り、
必ず家のお手伝いをすることを約束としているため、
家や庭の掃除をしている娘たち。
3日目となる今日は、

「掃除にあきたから、今度は料理の手伝いがいいなぁ〜」

と言い出した二女。
7月末まで続く長期休暇。
果たして最後まで約束を守れるのか!?

先日、
秦野市立北小学校の6年生のクラスにお邪魔して、
ブラジルについて、
少し話をさせてもらいました。

神奈川県央に位置する秦野市には、
中南米出身の方が
多く住んでいます。
でも、
駅からバスに乗り、
小学校までの道のりの中で、
多国籍を感じさせるものは、
ほとんど目につきませんでした。

子ども達は6年生にしてはあどけなさが残る、
可愛い子ども達で、
自然の中、
のびのびと育っているのだということが、
僅かな時間しか接していない私にも伝わってきました。
ブラジルにルーツがある3人の子ども達の1人は、
ポルトガル語が話せ、
私ともポルトガル語で会話をしました。
それを聞いていた周りの子ども達は、
話せることは知っていたけど、
それを間近で聞いたのは初めてだったようで、
その後彼は、
クラスのヒーローとなっていました(笑)
また、
もう1人の子どものお母さんが忙しい中、
足を運んで下さり、
私の授業を最後まで聞いて下さいました。
日本語が少ししか話せないようで、
授業終了後、
子育ての悩みを聞きました。
やはり一番は、
息子が6年生になり、
話す内容も複雑になってきているのに、
彼女はポルトガル語、
息子は日本語しか話せないことで、
親子関係が難しくなってきているとのことでした。
我が家にも5年生の子どもがいますが、
学校のこと、
友達のこと、
勉強のことなど、
話し合うことが増えてきているように感じます。

これから先、
親子での対話ができなくなっていく…
それが一番不安だという話を聞き、
これはこの家族だけではなく、
多くの家庭で起こっている現実だということが、
改めて分かりました。

ブラジル国籍だけど、
日本生まれの日本育ち。

難しい局面にあるようですが、
お母さん曰く、
息子本人はまだ、
その複雑な状況を理解していないのか、
していてもあまり気にしていないのか、
のんきなものだと話していました。

いつか彼も、
自分のルーツを探す旅に出るかもしれない。
私はふと、
そう考えました。
その時が彼にとって、
自分の問題として捉えられるときなのかもしれません。

最後に、
素敵な時間を過ごさせて頂き、
本当にありがとうございました!

8月31日付の読売新聞夕刊を見ていたら、

「日本式教育」
というのが目に入り、
いったい何の事を
「日本式教育」
と言っているのかと思ったら、
教科書やカリキュラムだけではなく、

「掃除当番」
「生き物係などの役割分担」

なども含まれているようだ。

昨年のW杯の際、
ブラジルでは日本人サポーターが試合終了後にゴミ拾いをする姿がみられ、
ブラジル国内でも大きく取り上げられた。
我が家の娘達は日本の小学校にも通っているので、
学校の先生から日本の小学校での一日を聞かれ、
掃除などをすることに驚いていたと言っていた。

下記のサイトにはなかったが、
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20150901-OYT8T50078.html
新聞には、
「文部科学省には、トルコやブラジルからは職業訓練、
インドやミャンマーからは小中学校の制度、
エジプトからは道徳心や規律の養成などに対して
関心が寄せられている」
と末尾に記載されていた。
私達は自分達の教育を過信してはいけないが、
批判ばかりでもどうしようもない。
良い部分はそれをよりよくする努力も必要だと思う。
そういった意味で、
ブラジルで私にどんなことができるのだろうか?
と、
また考えさせられるきっかけになった。

ユネスコが取りまとめを行っている、
EFAモニタリング報告書(2000-2015年版)より、
今の世界の教育の現状を知りました。

まず、
EFAとは、Education for All(万人のための教育)の略で、

“今なお世界中に「読み・書き・そろばん(計算)」といった基礎教育を受けられない立場にある者が多いなかで、
各国が協力しながら、
国連ミレニアム開発目標(MDGs)に基づき、
2015年までに世界中の全ての人たちが初等教育を受けられる、
字が読めるようになる(識字)環境を整備しようとする取り組み(文部科学省HPより)”

です。

ユネスコ、ユニセフ、国連開発計画、国連人口基金及び世界銀行が主催した、
2000年にダカール(セネガル)において開催された「世界教育フォーラム」において、
「ダカール行動枠組み」が採択されました。
その際に、
掲げれた6つの目標を達成するために、
2002年から「EFAモニタリング・レポート」を発行し、
目標の達成度合いの進捗状況を定期的に報告してきました。
今回のレポートが特に重要な理由はこの目標の中に、
2015年までに達成すべきことが盛り込まれていたからでした。
その3つの目標とは、

1.女子や困難な環境下にある子供達,少数民族出身の子供達に対し特別な配慮を払いつつ,2015年までに全ての子供達が,無償で質の高い義務教育へのアクセスを持ち,修学を完了できるようにすること。
2.2015年までに成人(特に女性の)識字率の50パーセント改善を達成すること。また,全ての成人が基礎教育及び継続教育に対する公正なアクセスを達成すること。
3.2015年までに教育における男女の平等を達成すること。この過程において,女子の質の良い基礎教育への充分かつ平等なアクセス及び修学の達成について特段の配慮を払うこと。
(文部科学省HPより)

これらの指標は達成されたのでしょうか?

以下、ユネスコの回答です。
「測定可能なEFAの目標を達成したのは、全体で3分の1の国にすぎなかった。」
「2015年、低・中所得国においては約1億人の子どもたちが小学校を修了することはない」
「裕福な子どもに比べて、最も貧困な子どもが学校に行かなかなる可能性は4倍高く、
小学校を修了しない可能性は5倍高い。」
「2000年以降、中学校に在籍する子どもの数は4200万人に及ぶが、
低・中所得国においてはそのうちわずか3分の1しか中学校を修了していない。」
「中学・高校教育においては、男女平等はまだまだ例外である。」
(初等教育においてはある程度実現がされている)
「最も貧困な女子は、未だにほとんどが小学校にいかない。」
「裕福な国においては、
今まで以上に増して男子は中学校を修了する前に学校をやめるようになっている。」

元国連職員だったクリスティン教授は、
下記のように指摘します。
「(教育への)アクセスばかりを重視していて、
その質についてはこれまであまり重きが置かれていなかったのではないでしょうか」

結局、
「国連の教育目標、達成できず 資金不足が課題」

という結論に至りました。

詳細はこちらへ↓
https://en.unesco.org/gem-report/report/2015/education-all-2000-2015-achievements-and-challenges#sthash.ZKbRAMuS.VNpefvaE.dpbs

実は今ブラジルでは、
“Fora da Escola, Nao Pode !”
(学校にいないのは、いけない!)
というキャンペーンを行っています。
数年前に4歳児以降を義務教育としたものの、
まだ学校に通えない、行かない児童がいます。
また通っても、
小学校5年生でリタイアしてしまう例が後を絶ちません。
学校にいるだけでも意味はなく、
そこでどれだけ質のある教育が実現されているか。
それが重要だと感じています。
このレポートは、
あらゆる意味で教育について考えさせられるものとなりました。

先日、
ダウンロード
「みんなの学校」という、
ドキュメンタリー映画を観に行ってきました。

http://minna-movie.com/index.php

泣いたり、
笑ったり、
考えさせられたり、
と、
本当に素晴らしい映画でした。

公立の小学校で、
ここまで地域を巻き込み、
子ども達を一緒に育てる。
おせっかいを通り越して、
それが自然となっている。
そんな地域と小学校。

生きずらい。
受け入れてもらえない。

そういう子どもは少なくありません。
そんな中でこの学校は、
全ての子どもを受け入れる。
周りがその子のために変わる。
その姿勢が徹底していてすごい!!
それが無理やりではなく、
子どもたち自身、
地域住民自身の中から自然と出てきている。

映画の中で校長先生が、
「100m泳げる子がいる。
泳げない子がいる。
泳げない子は頑張って、
浮けるようになった。
100mの子が泳げるからと今でも100mしか泳げない。
このときに私達はどう判断するか?
確かに100m泳げるということはすごい事ですが、
それ以上に、
泳げなかった子どもが“浮くことができた”事を評価してあげなければいけない。」

私達は一般論、
“普通”
という事を軸に物事を考えがちです。
でも、
何が普通で、当たり前なのか?
それは、
どこで決まるのか?

一人ひとりを見て、
その子一人ひとりを評価してあげられなければいけない。

この映画の中の子ども達は、
怒っても、
大変でも、
それでもいつも、
どこかで素敵な“笑顔”を見せてくれました。
子どもが心から笑える。
そんな学校、地域であること。

あるドイツ人の知人から言われた言葉で、

「たった一人でもいい。
人生の中で心から信頼できる人に出会えれば、
子ども達は自分自身で生きていける。
それは親でなくてもいい。
学校の先生でも、
地域のおばちゃんでも。
ただ、
一人でもそういう人と出会うことができるように、
私達は環境を作っていってあげなくては。」

ブラジルで保育園を設立し、
そこで働く教職員に、
この言葉を伝えました。
難しい家庭環境で育つ子どもでも、
あなた達がその“人”となり得るのだ、
ということを。

それをまさに、
目の当たりにした、
できるドキュメンタリー映画でした。
東京近郊での上映は:
3月21日からは横浜 シネマ・ジャック&ベティ(http://www.uplink.co.jp/movie/2015/36486
3月28日からは渋谷アップリンク(http://www.jackandbetty.net/

ぜひ足を運んでみてください!!
そして、
その際にはタオル(ハンカチでは足りません(笑))を持っていってくださいね!!

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