光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

カテゴリ: 地域

2017年8月2〜4日の3日間、
慶応義塾大学医学部国際医学研究会の活動が、
Pedregal地域の学校で行われました。
サンパウロの眼科医、歯科医と研修生、
そして、
アラカチ市の大学、
FVJ(ヴァリ・ド・ジャグアリビ大学)の看護学部の学生、
アラカチ市保健局から看護師、医師、歯科医他、
皆さんの協力を得て実施されたこの活動。
毎年恒例となっているものの、
受け入れ体制が異なっていることもあり、
初日はいつもドキドキしてしまいます。

新学期始まってすぐの活動だったのですが、
学校関係者の素晴らしい対応と協力のおかげで、
予定されていた活動をすべて実施するができました。

全校生徒を対象にした今回の活動。
とにかく、
できる限りスムーズにすべての工程を行うために、
試行錯誤を重ね、
1日目の午後にはそれぞれの担当が自分のやりやすい方法をきちんと導き出せていたような気がします。

3日目。
初日にどうしても検査をしないと拒否を続けていた生徒に、
教師と一緒に話しかけていました。
彼は14歳。
出産時に水頭症を患っており、
知能障害、
視力の低下が認められていました。
右目は既に失明。
左目は視力が残り40%という状態。
せっかく眼科医もいるので、
ぜひ検査してほしいところ、
なかなか部屋に入ってくれません。
何とか教師が付き添いながら検査を開始。
最後の眼科医との診察の中で、

「先日母と眼鏡屋さんにいるお医者さんに行きました。
そこでお医者さんは、
“右目は失明、
左目もこのままでは失明する。
右目は眼球を取り出す手術をする必要があり、
スポーツなどの活動も控えた方がいい。”
と言いました。
母は泣いてしまいました。
だから僕は検査をしたくなかった。
これ以上傷つきたくなかった。」

と話しました。
それを聞いた私の友人でもある眼科医は、

「右目は失明し、
左目の視力は約40%。
それは間違っていないけど、
今の状態であれば、
左目の視力が失明まで至る危険はないだろう。
眼球の手術も、
痛みなどを伴っていないのであれば、
する必要はない。
スポーツや遊び、
自分の好きなことはどんどんやっていいよ。
だって、
今だって走ったり、
遊んだりできているんだろう?
もし必要なら、
明日お母さんを連れておいで。
直接話をしてあげるから。
必要な時はいつでも連絡して。
来年もまた、
ここに戻ってくるから。」

と語りかけました。
それを聞いた生徒は今まで見たこともないような笑顔を見せ、
本当にうれしそうに、
部屋を出ていきました。

1年に一度。
活動の一部は市の保健局が引き継ぎますが、
眼科医のこうした診察は、
この地域では貴重なもの。
私たちがこの活動を実施する意義を、
感じた瞬間でした。

関わってくれている皆さん、
本当にありがとうございます。
そしてまた来年、
お待ちしています!!
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2017年7月18日(火)
今日、
今までカノアで実施してきた
「地域子育て支援ネットワーク」

市内の他地域に広げる第一歩としての集まりがありました。
JICA草の根技術協力事業で実施している活動の一つ、
「地域子育て支援ネットワーク」
2015年で終了した事業では、
カノア・ケブラーダ地区に創設し、
根付かせることが目的でしたが、
昨年より、
市内の対象6地域にこのネットワークの創設をすべく、
活動を開始しました。

昨年はカノアのメンバーに対する研修を行い、
それぞれが、
他地域に創設の手伝いをすべく、
トレーナーとして学んできました。
そして本日、
対象6地域…のはずが、
うわさを聞き付けた他の地域の方も参加して、
「地域子育て支援ネットワーク」
創設に向けての第一歩。

市民(コミュニティーリーダー)が中心となり、
自らの地域で活動するネットワーク。
このネットワークには
様々な職種の人が参加し、
活動を共にすることが根本としてあります。
今日の会合にも
保健局、社会福祉局、教育局からの参加者をはじめ、
市内にある大学関係者、
市議会委員も参加するなど、
アラカチ市において、
このネットワークが重要視されていることが伺える場となりました。

ポジティブなエネルギーを受け、
私自身もよりエネルギーを得た今日。
今後の活動にも大きく期待したいところです。
皆様ぜひ、
楽しみにしていてください!!
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長女は4月から中学生。
小学校とは違い、
勉強も難しくなるだろうし、
小規模校という、
小さな学校で育った彼女には、
ほとんど知らない人ばかりの中に入り、
学んでいくことは、
大変なことかもしれない。
しかも、
日本とブラジルを行き来し、
友人との関係も、
他の人に比べたら難しいのではないか。
親として、
そういう中で育てているものとして、
申し訳ない気持ちと、
それをあえてプラスに考え、
人生に生かしてほしいという思いが、
交錯している。

今日、
横浜市の教育委員会、
入学予定の中学校の校長先生と電話で話をした。
小学校で培っていたやり方、
それを中学校でも継続することは可能。

「地域の人の力も借りながら、
できますよ・・・」

という温かい中学校校長の言葉。
それに対して私が、

「ありがとうございます」

というと、

「感謝されることではないです。
この地域で、
この中学に入学する生徒のこと。
当たり前のことですから…」

なんと素晴らしい地域なんだろう!!
近所に住む、
元PTA会長のサポートもあったのだろう。

日本でもブラジルでも、
本当に周りの人たちに支えられている。
それがなければ、
私たちの生活は成り立たない。
それがこうして、
手を取り合い、
バトンを渡し合い、
つながっていく。

私自身、
迷惑をかけることだけではなく、
何ができるだろうか?

それを真剣に考える。
でも、
まだ答えは見つからない…

ブラジルでは、
10月12日にが子どもの日。
ということで、
いつもその前後に子どもたちを連れて、
遠足に行くことになっています。
今までは、
プールで泳いだことのない子ども、
バスで出かけたことのない子ども、
そんな子ども達にと、
バスで、
プールのある場所に出かける…
というのが定例となっていました。
しかし昨年、
観光地として名高いカノアだけれど、
実はここに住んでいる子ども達。
観光スポットと言われる場所に行ったことがないのでは?
ということで、
Buggy(バギー)の協会にお願いし、
子ども達を観光スポット巡りをしてもらいました。
それが大好評。
それならば!
と、
今年もBuggyでの観光スッポット巡りをお願いしてみると、
なんと、
昨年の子ども達の喜んだ顔が忘れられないと、
すぐに了承してくれました。

10月21日(金)。
遠足の当日。
7台のBuggyを頼んだところ、
なんと8台来てしまい、
1台の運転手が残念そうに帰っていく…というアクシデントがありましたが、
昨年よりもさらにパワーアップした、
観光巡りをすることができました。
そして昼食は、
エステーヴァン村唯一のレストランで。
村内にあるにもかかわらず、
やはりこのレストランで食べたことのない子ども達がほとんどだったこともあり、
これまた素敵な時間を過ごすことができました。
Buggyを快く派遣してくた協会、
私が行きます!!と、
名乗り出て参加してくれた運転手の皆さん、
そして、
昼食を提供してくれたNainに、
心から御礼申し上げます。
本当にありがとうございました!!!!!
地域の皆さんに支えられながら、
これからも活動を続けていきたいと思っています。
これからもどうぞ、
応援のほど、
よろしくお願いいたします!!
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ブラジルでは、
10月2日に市長、市議会議員選挙が行われます。
現在、
立候補者が出そろい、
選挙活動が開始されました。

ブラジルは、
18歳以上に選挙権があり、
選挙は国民の義務となっています。
投票できない場合には、
事前投票を行わないと、
生活を送るうえで、
様々な弊害が起こります。
例えば、
年金の受給には、
最終の投票実施証明書の提出が求められます。
これがないと、
受給を認められません。
パスポートの発行も、
この証明書の提出が義務付けられています。
その他にも、
公共の手続きに、
この証明書の提出を求められることがあります。
そのため、
皆、
投票に行きます。
ただ、
だれに投票していいのか分からない。
そんな人たちには、
賄賂が渡される…
ということも日常茶飯事です。
今回の選挙では、
こういった賄賂への規制が厳しくなったため、
以前ほどではないと言われていますが、
市議会議員は町といわず、
村々を回り、
有権者への挨拶、
チラシの配布などをします。
因みに今日も、
義父母の家には市議会議員の立候補者が談話に訪れていました。

さて、
私の住むアラカチ市では、
市長立候補者が4人います。
その内の3人が優勢なのですが、
誰を応援しているのか。
それによって、
昨日までの友人が今日の敵になってしまっています。
昨日まで普通に話していたのに、
応援しているのが自分と異なる人だとわかると、
背を向け、
ひどいときには口喧嘩にまで発展します。
この様子をはたから見ている私にとって、
この現状はとても悲しく、
個人と政治観念を分けることはできないのかと、
残念に思います。

友人であっても、
宗教が違ったり、
思考が異なることはよくあることで、
当たり前だと思います。
異なる一人の人間なのですから。
それが、
応援している市長候補が違うという理由だけで、
派閥で分かれるように、
口もきかないというのは、
私には理解できないことです。

投票が国民の義務である。
それが悪いことだとは言いません。
ただ、
友情が途絶えてしまうというのは、
あまりに悲しすぎます。
皆さん、
もっと冷静になりましょう!!

先日、
ダウンロード
「みんなの学校」という、
ドキュメンタリー映画を観に行ってきました。

http://minna-movie.com/index.php

泣いたり、
笑ったり、
考えさせられたり、
と、
本当に素晴らしい映画でした。

公立の小学校で、
ここまで地域を巻き込み、
子ども達を一緒に育てる。
おせっかいを通り越して、
それが自然となっている。
そんな地域と小学校。

生きずらい。
受け入れてもらえない。

そういう子どもは少なくありません。
そんな中でこの学校は、
全ての子どもを受け入れる。
周りがその子のために変わる。
その姿勢が徹底していてすごい!!
それが無理やりではなく、
子どもたち自身、
地域住民自身の中から自然と出てきている。

映画の中で校長先生が、
「100m泳げる子がいる。
泳げない子がいる。
泳げない子は頑張って、
浮けるようになった。
100mの子が泳げるからと今でも100mしか泳げない。
このときに私達はどう判断するか?
確かに100m泳げるということはすごい事ですが、
それ以上に、
泳げなかった子どもが“浮くことができた”事を評価してあげなければいけない。」

私達は一般論、
“普通”
という事を軸に物事を考えがちです。
でも、
何が普通で、当たり前なのか?
それは、
どこで決まるのか?

一人ひとりを見て、
その子一人ひとりを評価してあげられなければいけない。

この映画の中の子ども達は、
怒っても、
大変でも、
それでもいつも、
どこかで素敵な“笑顔”を見せてくれました。
子どもが心から笑える。
そんな学校、地域であること。

あるドイツ人の知人から言われた言葉で、

「たった一人でもいい。
人生の中で心から信頼できる人に出会えれば、
子ども達は自分自身で生きていける。
それは親でなくてもいい。
学校の先生でも、
地域のおばちゃんでも。
ただ、
一人でもそういう人と出会うことができるように、
私達は環境を作っていってあげなくては。」

ブラジルで保育園を設立し、
そこで働く教職員に、
この言葉を伝えました。
難しい家庭環境で育つ子どもでも、
あなた達がその“人”となり得るのだ、
ということを。

それをまさに、
目の当たりにした、
できるドキュメンタリー映画でした。
東京近郊での上映は:
3月21日からは横浜 シネマ・ジャック&ベティ(http://www.uplink.co.jp/movie/2015/36486
3月28日からは渋谷アップリンク(http://www.jackandbetty.net/

ぜひ足を運んでみてください!!
そして、
その際にはタオル(ハンカチでは足りません(笑))を持っていってくださいね!!

今年から、
なんと、
以前から念願だった

「サーフィン教室」

が発足されました。

誰の念願だったのか?

子どもたちはもちろん、
何よりも、
そんな子ども達を見ていた、
マルシアーノの念願でした。
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12月に入り、
知人から大きな支援、協力を得られることとなり、
子どもたちも今まで以上に楽しみにしています。
自然を大切にしながら、
その自然と共に生きる。
そして、
子ども達がスポーツを通して、
仲間意識を高め、
お互い切磋琢磨しながら、
将来のために生かしていってほしい。

まだまだ始まったばかりの教室。
ブラジル人のプロサーファーが世界一となった今、
それに続く子ども達がもしかしたら、
この村から出るかもしれない…
そんな思いを夢に、
応援していきたいと思います。
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2014年も終わりに近づいてきている今日この頃、
ブラジルでは、
年度末という事もあり、
学校関係者のみならず、
慌ただしい残りの日々が続いています。
今日、
同僚とコーヒーを飲みながら、

「来週の終業式が無事終わったら、
風邪でも引きそうな予感。
緊張感って、
病気さえも寄せ付けないから、
休暇になると、
体調崩すんだよねぇ〜」

と話しているほどです。

さて、
JICA草の根技術協力事業の三本柱の一つ、

“コミュニティーネットワークの創設”

今日、
2014年最後の会議がありました。
今年1年を振り返り、
どんなことがあり、
何が実現でき、
何ができなかったか。
そして、
来年に向けてどんな事ができるのか。
目の前の問題を見つめながら、
最後の話し合いがありました。
会議室を出たら何も起こらない、
変わらない。
そんなことを何度も経験している中、
このネットワークのグループは、
何かしらその解決に向けての活動を実行します。
それが完ぺきな解決方法でなくとも、
今ある現状を少しでもよくしていく。
その実行力にはいつも驚かされます。
ただ、
私達の力ではどうにもならない事もあり、
その時には局長や市長宛に嘆願書や要請書を提出します。
煮え切れない事もありますが、
この1年。
地域の力は少しずつ高まっているのではないか。
そんな気がしています。
2日前に誕生日を迎えた私のお祝いをしてくれた皆。
ほんとうにありがとう!!
そして、
来年もどうぞよろしくお願いします!!
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前回に引き続き、
今度は孔子の言葉から。

「子の曰く、
由よ、汝にこれを知ることを誨えんか。
これを知るをこれを知ると為し、
知らざるを知らざると為せ。
是れ知るなり。」
(先生がいわれた、
由よ、お前に知るということを教えようか。
知ったことは知ったこととし、
知らないことは知らないこととする。
それが知るといことだ。)

これは“知”の基本原理といえるものである。

私たちは、
自分自身の学びを
他者に伝えようという時、
まずはじめに、

「本当に自分が知っていることとはなんだろうか?」

を、
自分に問わなければならない。
知らないことを、
あたかも知っていることのように話しては、
絶対にいけないのである。

分かるようで、
分からないことなのかもしれないが、
まずは、
自分に問うことから始めよう。

最近、
原点に立ち返り、
見つめ直す必要を強く感じている。
人はいつか、
その状況に慣れてしまい、
ぬるま湯に使ったように、
学ぶことをしなくなってしまうからだ。
私自身もその一人だろう。
そんな中、出会った言葉がある。
ブラジルの教育家、パウロ・フレイレの大切な考え方である。

「すべての人は豊かな経験と知恵を持っている」
「しかしながら、人は、経験から学ぶことはできない」
「人は、経験を分析することを通して、学ぶことができる」

今まで生きてきた人生、
積んできた経験。
中身は違えど、
かけがえのないものばかりであろう。
更に一歩進むためには、
それを振り返り、
学びに変えなくてはならない。

まさしく、
今、
私に必要なことだろう。

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