光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

タグ:乳幼児教育

保育士という仕事は、
昨今、
多岐にわたってきています。
そのどれもが、
命にかかわるものであったり、
生活に密にかかわるものであったりと、
なくてはならない仕事の1つといえるのではないでしょうか。

私自身も「保育士」ですが、
今回のご指摘のように、
「高度な専門職」
という認識を、
果たして世間に皆様は感じているでしょうか?
こうした声を私たち保育士自身も、
そして、
周囲にいる人たちも上げていくことで、
少しでもよりよい保育、
質の高い保育を子ども達に提供できるようにしていきたいですよね。

詳細はこちらから

こども環境学会のシンポジウムの中で、
「人生の根っこ」
という話(竹内延彦先生:長野県北安曇郡池田町教育長)がありました。
私はよく、
この話をカノア保育園のスタッフにします。
なので、

「おっ、この話を聞けるとは!!」

という嬉しさがありました。

「誕生の瞬間から小学校入学までの6年余りの乳幼児期は、
知能や心理面において著しく成長する」

だからこそ、
乳幼児期は

「人生の根っこ」

であり、
非認知能力(自己肯定感や創造性など点数化しにくい能力)
を早期から育むことの重要性が大きく注目されています。

※非認知能力に関しては、
ノーベル経済学者のジェームズ・ジョゼフ・ヘックマンの著書、
「幼児教育の経済学」
で指摘しているので、興味のある方はこちらをどうぞ。

この非認知能力。
それはどうやって育っていくのか?

「子どもの自主性や主体性はやりたいことの中でしか育たない」
ということからも分かるように、
子どもが自ら遊ぶ中で育つ。
だからこそ、
その環境を整えるのが、
大人の役割なのではないか?
と、
私は今、
考えています。

大人の関りは、
不足しても、
過干渉であっても、
子どもの育ちに問題が生じてしまう。
子どもにとって、どうあるべきなのか?
それを常に考えながら、
目の前の子どもを観て、
私たちは日々、関わっていく必要があるのだということを、
再認識させてもらいました。

2019年2月19日の読売新聞朝刊で、
気になる記事がありました。

「6〜7歳男子の半数
行動に落ち着きない」

「いつもそわそわと落ち着きない子どもが増え、
6〜7歳男子の半数に上ることが、
研究者や学校教諭らで作る
「子どものからだと心・連絡会議」の調査で分かった。
(中小略)
前頭葉機能が不活発なタイプは、
物事に集中するのに必要な興奮の強さと、
気持ちを抑えるのに必要な抑制の強さの両方が十分に育たず、
(中小略)
興奮の強さが育つと、
それに伴って抑制の強さが育つ。
興奮の強さを育てるには体を動かして遊ぶことが必要だが、
夢中になって遊び込むことがなくなったため、
興奮が育たず、
抑制も育たなくなったのではないか」

遊びが大切。
体を動かすことは重要。
昨今は乳幼児期の子ども達と接する上で、
大切なこととして認識されていることです。
それでも、
自由に体を動かす時間や空間、
夢中になって遊び込むことのできる時間と空間というのは、
まだまだ足りないと言わざるを得ません。
幼稚園や保育園ではもっと積極的に、
家庭でも週末などに時間を取って、
ぜひ少しでも乳幼児期にこうした時間を取り、
就学年齢に備えることができればと、
願ってやみません。

10c9e3dd.jpg次女が一歳になり、
歩き始めたこともあって、
本当に子どもは
毎日のように成長しているんだなぁ〜と
つくづく感じている今日この頃、
先日受けた講演会の内容が
頭にこびりついています。

「私たち人間は誕生したとき、
大人とほぼ同じくらいの脳神経が存在します。
異なる部分は
それらがまだ未発達であるということ。
耳で聞く、
目で見る、
といったことだけでなく、
指先を動かす、
笑う、
子どもたちが一つ一つ学んでいくことによって
脳神経が働きを開始するのです。
一定の時期に開始されなかったもの、
動作や発達に関しては
“必要ないものなのだ”
という認識の下、
消失してしまいます

一度なくなってしまったものを取り戻すことは
不可能とは言いませんが、
かなり難しいと言えるでしょう。
これらの脳神経の働きを
多く発達する手段が
“遊び”
です。
新生児から
乳児、幼児の間に
どれだけ遊んだか。
どんな遊びをしたか。
それによって、
脳神経の働きの数は大きく変わってきます。
単なる遊び。
大人はそう思うかもしれません。
しかし、
それが大人になったときに
どれだけ大きな影響が出るのか、
大きな差となるのか、
言葉では言い表せないほどです。
だからこそ、
子どもが自分の意思で遊ぶこと。
それをできるだけ、
見守っていてください。
・・・」

目の前にいるわが子の姿を見ながら、
その動き一つ一つが
どんなに大切なものであるのか。
新しいことができるようになり、
それを見ながら一緒に笑える日々。
その一秒一秒を
大切にしていきたいですよね。

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