2021年6月。
エデュカーレ読者交流会で基調講演をさせていただいたとき、
音楽家のお二人と出会いました。
お一人はNHK交響楽団打楽器奏者の
植松透さん。
もう一人は、
ミュージシャン&マジシャン&翻訳家というマルチな才能で活躍している、
大友剛さん。
私がブラジルで活動しているという話をすると、
ブラジルの音楽について聞かれました。
ブラジルはサンバなど、
多種多様な音楽が街中にあふれているような国。
ブラジル人は音楽の中で育ち、
その音楽を聴いて踊る。
けれども、
私個人的にはかなりの確率で
「音痴」
な人が多いという印象がある。
カノア保育園の先生たちと一緒に歌を歌ったり、
劇をするとき、
それぞれが全く異なるメロディーで歌うことも珍しくありません。
子ども達もこれといったものがないからか、
それぞれが自己流。
それとなく同じ歌に聞こえるけど、
なんだか違うよね?
いつもそんな感じです。
私はそんなとき、
リコーダーを吹いたりして、
正しいメロディーに導こうとします。
が、
植松さんによると、
「音楽ってそうあるべきだよね。
枠にとらわれず、
楽しく、
みんながそれぞれのリズムを奏でるって素敵じゃない」
といったのです。
「えっ!?」
と驚く私を知ってか知らずか、
大友さんも、
「そうそう、どんな音が出るのか、こっちも楽しみだよね」
と…
なるほど。
そういうものなのか。
正しい音を奏でるべきではなく、
楽しむ先にどんな音楽になるのかを大切にするべきなのか!!
目から鱗が落ちるとは、
このことです。

あれから1年近く。
まだブラジルに戻れていないのですが、
ぜひ私も一緒に、
どんな音楽になるのかを楽しむ姿勢で臨みたいと思います。
できるかな…(笑)

2021年6月の基調講演でお話した内容は、
絶賛発売中の本に掲載されています。
まだ読んでいない方はぜひ、
ご購入下さい!!