光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

タグ:幼児教育

日本では、
乳幼児教育を実施している施設において、
大きく分けて3つの法律がある。

幼稚園 = 学校教育法第一条に規定
保育所及び就学前の子どもに関する教育 = 児童福祉法第三十九条第一項に規定
認定こども園 = 保育園等の総合的な提供の推進に関する法律第二条第六項に規定

法律だけでなく、
管轄省庁も、
幼稚園は文部科学省、
保育所及び認定保育園は厚生労働省と、
分かれています。

「乳幼児教育」
という、
就学前の子ども達に関して、
共通した認識を持つためには、
やはり一つの理念として考えなければ、
立場によって異なる…というのでは困ってしまう。
でも、
それが長い間続いていたのが、
日本の幼児教育でした。
しかし今、
「幼児教育」
として共通の理念を持ち、
取り組んでいこう!!
と、
「幼児教育振興法案」
という基本理念を定めたもののを策定しようとしている。

この中で、
「幼児期において、
人は、
その保護者や周囲の大人との愛情あるかかわりの中で守られているという安心感に支えられ、
自発的な遊びを通じて生涯にわたる人格形成の基礎を築いていく。
そのために適切な環境を整え、
子供の心身の調和のとれた発達を促すことが、
幼児教育の重要な役割である。」
と前文に記載されている。

幼児教育は、
人間形成の基盤となる、
重要な時期であると、
それが示された重要な法案。

ブラジルでは、
2013年に教育法の中に、
「幼児教育」
という項目が示された。
ただ、
実践としての現状は、
まだそこには及ばないといわざるを得ない。

この新たな日本の一歩に、
一保育者として、
本当にうれしく思う。

私が購読している、
「エデュカーレ」という冊子があるのですが、
そこに記載されていて、
編集長でもある、
汐見先生の言葉に大きくうなずいてしまった。

私はよく、

「子どもを信頼し、
見守ることが大切だ」

と、
遊びなどの場での親や保育者の在り方として話すことが多い。
しかし、
勘違いしてはいけないのは、
見守るということは、
何かあった時にすぐに助けられる場所、
声をかけられる場所に、
私たちがいるということであり、
自分たちが主体で指導しているときよりももっと、
五感を全て、
するどく、
研ぎ澄ましておく必要があるということだ。
ただ見守っているだけで、
子どもが必要な時に動かない、
それは、
ただの放任であって、

「見守る保育」

ではない。

ただ見ているだけなんて、
なんて簡単なんだ!!
と思っている人、
それは違います。
子どもの主体に任せているからこそ、
私たちは神経を10倍も、100倍も使うのです。
その子どもたちの吐息に耳を澄ましながら。

先に紹介した汐見先生の言葉に、
「保育は、あくまでも、
子どものそばで
「あなたは何がしたいの?」
そして
「あなたは何をしてほしいの?」、
この二つについて心の中で聞き、
観察することです。」
とあります。

「見守る保育」

それがどんな保育なのか。
ぜひ皆さん、
もう一度、
問い直してみてください。

657dd4f0.jpg先日行われた講座の中で、
“子どもたちの絵の観察”
というテーマがありました。

私たちの保育園では
登園時に
自由にお絵描きができるスペースを
用意しています。
必ず絵を描かなければならないわけではないですが、
ほとんどの子どもが
部屋に入り、
まずは絵を描いてから
自由遊びをします。
私たち大人は
頭の中でどんな絵にするか
考えることがほとんどです。
しかし幼児は、
心の中を
絵として映し出します。
そのため、
絵を観察していると
おのずとその子の状態が
わかってくるのです。

『うそでしょ?』

と思われる方も多いかもしれません。
でも、
試しに行ってみてください。
子どもというのは本当に正直。
その日の気分、
健康状態、
すべてが絵に表れてきます。
面白いものです。

すべての幼稚園、保育園で
こういった取り組みが
行われることを願っている私です。

c72bce74.jpg仕事柄、
子どもに関することの本は
毎日といっていいほど読んでいるのですが、
最近読んでいる本の中で
書かれていたことが
とても印象に残っています。

「子どもに長所や短所はありません。
その子の性格の一部として、
“なんて面白い考えをするのだろう”
“そんな見方もあるのか”
と、
善し悪しではなく、
ありのままを受け止めるということが
大切なのです」

「ある性格を長所にもできるし短所にもできるというのが
人間の面白さ」

私も近年、
講演会や報告会をさせていただくときに
このことを話させていただいています。

“ありのままを受け止める“

言うだけなら簡単ですが、
実際、
例えば毎日接しているわが子ならなおさら、
「もっとこうであってくれたら・・・」
と思うことはたびたびです。
でも、
「これだからわが子なのだ」
と、
認めることができた時、
親として、
そして子ども自身も
生きることがもっと楽しくなるのではないでしょうか。
そのことを再確認させていただいた一冊でした。

先日気になる記事を発見したので、
下記に掲載させてください。

****************************************************************************
赤ちゃんを抱きながら、携帯電話などに夢中のパパやママはご用心−−。生後5か月の赤ちゃんは、人の顔を正面からは「顔」と認識できても、横顔では認識できないことが、中央大と自然科学研究機構生理学研究所の共同研究でわかった。

 研究チームは、5か月児と8か月児計20人に、知らない女性の正面からの顔と横顔の画像をそれぞれ5秒間見せたときの脳活動を計測した。
 その結果、5か月児も8か月児も正面の顔を見せると、顔の認識に重要である右脳側頭部の活動が高まった。
 だが、横顔を見せても5か月児では変化がなく、活動は8か月児で高まった。

 実験を行った同大の仲渡江美研究員らは「特に月齢の低い赤ちゃんとは、目と目を合わせて接することが大事だ」と話している。
****************************************************************************

生後5カ月に限らず、
子どもは
きちんと目を見て話してもらいたいもの。
目を見て話すと、
多動の子どもでも
きちんと話を聞いてくれます。

現代、
“ながら世代”の子育てとなり、
子育てにおいても
向き合うことが少なくなっている今、
だからこそ、
きちんと目を見て、
話してほしい。

子どもが幸せを感じるのは
こういった些細なことの集まりからだと
信じています。

f35a13fd.jpgカノアの子ども達は
本当に野菜嫌い。
といっても、
どちらかというと食わず嫌いともいえる。
というのは、
野菜がなかなか手に入らない土地だっただけに、
日常家庭で作る食事に使用する野菜が
極端に少ないのだ。
昨今、
観光地カノアが発展する中で、
八百屋さんには豊富な野菜が並ぶようになった。
でも、
食材が高騰を続け、
貧しい家庭では野菜を買うことは本当に難しい。

私たちの保育園でも、
できるだけ栄養価の高い給食を…
と、提供しているが、
野菜の高騰のために
以前よりも少なくなっていることは否めない。。。
そこで始めたのが
保育園の園庭を利用した
「菜園、畑づくり!!!」

子どもたち自身が育てていくことで、
野菜嫌いがなくなるのではないか?
不足しがちな野菜を
少しでも多く給食に入れられるようになるのではないか?
そんな思いを胸に
毎日水あげに励んでいます。

さて、この菜園。
果たしてうまくいくのでしょうか???

62c555f8.jpg昨今、
お年寄りだけではなく、
子ども達の中にも
噛む力、
飲み込む力
が不足している子ども達が多くいます。

そんな中、
こんな調査報告がありました。
乳児期、
子ども達が発する言葉の中に
これらの力、
筋力を作っているものがあるというのです。

「パ」・・・噛む力
「タ」・・・噛むときの舌の力
「カ」・・・飲み込む力

乳児が繰り返し使う、
これらの言葉。
実はそれらが
食べることにも大きく関係していたのです。

私たち大人も、
これらの言葉を繰り返し言うことで、
筋力を高めることもできるといいます。
この3つの言葉、
覚えておきたいですね!!!

4581d90e.JPG7月8日(火)、
日本帰国第一弾の報告会が行われました。
今回は
私が以前から関わらせていただいている
『臨床育児・保育研究会』
にて、報告させていただきました。

私自身が保育者であり、
カノアでの保育園を通じて、
その一年の中で日本の保育に関わっている方々に
伝えたいこと。
そんなことをまとめて、
報告させていただいています。

「子どもを見守る大切さ」
「子どもの挑戦や探求への尊重」
「五感を養っていくということ」

この3つを
例を交えながら
話させていただきました。

皆さん、
どのように感じられたでしょうか?
質疑応答の中から聞かれた言葉の数々。
私自身、
こういった場で学ばせていただくことがたくさんあります。

“幼児期は人生のベースである。”

これを常に念頭に置きながら
今後も活動に取り組んで生きたいと
力を新たにした一日でした。

参加いただきました皆さん、
本当にありがとうございました!!!

*******************************************************
「<光の子どもたちの会>総会のお知らせ」

下記のように総会を開催いたします。
鈴木真由美の帰国報告会も行われますので、
奮ってご参加いただけますよう、
よろしくお願いいたします。

日時:7月13日(日) 13:00〜
場所:横浜市立栗田谷中学校 地域交流室

a0814a7c.jpg新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2007年。
日本事務局が開設し、
“光の子どもたちの会”
と名前を改めての再出発。
地球市民財団からも助成を頂きました。
現地では、
ボランティアの家を改装し、
小さいながらも施設を開校しました。
施設を維持しながらの活動。
教職員の入れ替えも相次ぎ、
数々の問題や課題を
現地の住民達と共に乗り越えながら
何とか年末を迎えることができました。

2008年。
日本での積極的な活動、
支援・協力者の啓発、
会員を目標の100名!!!
目指していきたいと思っています。
現地でも、
施設の維持を含め、
現地での支援者・協力者の啓発、
教職員の育成、
更なる住民との協力を目指していきます!!!


2008年は経済的に
かなり苦しいスタートとなりました。
助成への申請、
積極的な支援・協力への啓発、
その他様々な取り組みを行っていく必要があります。
会員の皆さま、
そうでない皆さまも、
ぜひ“光の子どもたちの会”を
共に支えていってくださいますよう、
心よりお願い申し上げます。

【会員募集】

『光の子どもたちの会』では会員を募集しています。
会員になりますと、年2回の会報及び講演会やイベントなどのお知らせをブラジル事務局よりお送りいたします。
これら会員費は当団体の活動(現地プロジェクトを含む)及び運営費となります。
<年間費>
一般:5000円
協力:一口36000円任意額
※随時寄付やカンパも受け付けております。
※たったの100円でお米1kgを買うことができ、
子ども一人当たりの保育料に毎月3000円が掛かっています。
(活動はすべて無償で行われています)

<郵便振替>
口座番号: 00280−1−41787
加入者名: 光の子どもたちーカノアの活動を支える会
<ブラジル銀行(Banco do Brasil)口座>
Agencia 0121-X
Conta Corrente 26357-5
Associacao Criancas de LUZ

5e4199f5.JPG今年は人事の面で、
大きな変化があった一年でした。
特に保育園では、
子ども達に与えた影響はかなり大きく、
担任教師は変わらなかったのですが、
後期から助手が新しくなり、
そのためにクラスが落ち着くまでに
本当に時間がかかりました。
今でもまだ
“落ち着いている”
というには程遠い状態ですが、
それでも何とか、
日々を過ごしています。

この新しく入った助手。
彼女は17歳という若さで、
現在1歳の子どもがいます。
家庭も不安定で、
子どもの父親と同居したりしなかったり・・・
実家の両親の離縁もあり、
かなり複雑な状況でした。
それでも
何とか毎日通ってきて
子どもの前で悪戦苦闘。
しかし、
笑顔を見ることが少なく、
子どもの近くによれない。
どんな言葉をかけていいのか分からない・・・
自然と子ども達との距離が出来てしまい、
子ども達自身も、
その壁を心で感じていたようでした。
勉強会を開き、
学びを深めながら、
クラスの状況を把握してもらう日々。
そして今日、
来年度について話し合われたのです。
担任教師や、
私達と働く他のクラスの教師の意見を聞き、
最後に
彼女自身の言葉を聞くこととなりました。

『子どもを見てればいい。
兄弟の面倒を見てきた私にとって、
そんなの簡単だと思っていました。
でも、
ただそこにいて子どもを見るだけではいけない。
一人一人を理解する。
時間配分やカリキュラムを頭に入れる。
子どもへの言葉掛け、
接し方、
勉強
etc。。。
保育ってこんなに難しいんだと、
つくづく感じています。
来年も続けられるかと
毎日のように自分に問いかけますが、
答えは“無理”の一言。
私には到底担えないと思うようになっています。
こんなに大変だとは思いませんでした。』

保育って、
ただ単に子どもと遊んだり、
見ていればいいものではない。
子どもの動きや遊び、
そこからその子どもの状態や
発達などを観察しながら
その成長を促していく。
毎日学びの日々であり、
私達保育士の一挙手一投足が
子どもの将来に結びついていくものなのです。
最終的な決断は来週となりましたが、
共に働いていく仲間を
これからも続けて
育てていきたい。
そう心に誓う私なのでした。

このページのトップヘ