光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

タグ:性教育

今日(11月26日)、
アラカチ市にある、
専門高等学校看護コースの生徒への性教育授業に参加しました。
ブラジルでは性教育はオープンで、
小学校から性に関しての授業が行われる…
というのは事実ですが、
1980年代の学校では、
性について、
十代の妊娠について、
性病とエイズに関して、
日常的に議論し、
話し合っていたと言います。
しかし2000年に入り、
学校における性教育は生物の授業で少し実施される程度となり、
以前のように生徒同士で活発に議論を交わす…
という光景を見ることが難しくなってきました。
今日、
看護コースということもあり、
既に基本的な学びを得ている生徒たちでしたが、
それでも32名の生徒の内1人は、
6月に子どもを出産し、
8月に学校に戻ってきたと言います。
彼女は自分が経験したことを赤裸々に涙を流しながら語ってくれました。
人には起こっても、
自分には起こらない。
どこかにそんな思いがあったと言います。
妊娠を信じられず。
泣き崩れ、
どうしたら子どもを堕胎できるかばかりを考えていたこと。
しかし、
セックスをしたのは自分の責任で、
お腹の子どもには責任がないことに気付いた時から、
考え方は180度変わったそうです。
ただそこに至るまで、
看護コースの先生や、
心理士によるセラピーが欠かせなかったと言います。

彼女の話を知っているクラスメイトも
この話を聞いた後、
どれだけ自分たちが悩んだときに信じられる人がいるか、
相談できる人がいるか、
両親や家族との関係、
それらを議論し続けました。

彼女は言います。
母親は、
子どもはあなたの子どもで、
私の子どもではないこと。
あなた自身が責任を持って育てる必要があること。
そのために何をするべきか、
きちんと考えることを彼女に伝えたそうです。
それが彼女にとっては、
一番の支えだったと。
今の自分があるのは、
あのとき、
自分の責任を母親が持つのではなく、
自分自身に持たせてくれたおかげであると言いました。

今、
ブラジルでは、
5人に1人の出産が、
15〜19歳だと言います。
これだけ性に関してオープンで、
性教育をしっかりやっているブラジルでも、
これだけの高い確率で10代の妊娠があるのです。

今日の授業を経た生徒たちは、
これからの人生の中で、
この話を絶対に忘れることはないだろうと、
私は確信しています。
それほど全ての生徒が参加し、
議論することのできた1日だったのです。

15歳の娘がいる私も、
親として、
きちんとそばで見守り、
話をしていかなくてはなりません。
性の話が家庭の中でタブーではなく、
話す必要があるテーマとして当たり前になることを、
強く望んでいます。
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e2ec2283.JPG今年度より、
年に6回、
2ヶ月に一度の割合で
専門家を招き、
講座を開く事になりました。
・性教育
・保健・衛生
・歯科指導
・環境教育
などなど・・・

そして本日、
“性教育”講座が開催されました。
地域住民を対象にした講座ですが、
初回の今日は
23名の参加。
そのうち5名は10〜12歳。
一番来て欲しかった
15〜20歳の青少年は少数に留まりました。
しかも、4名を除いては全て女性。
こういった講座に対する関心や興味、
その重要性に関しては
今後も続けて伝えていかなければならない課題のようです。
(ほとんどの男性陣はサッカーをしていたようです)

まずは自分の体を知ること。
学校で性教育が履修となっていないため、
『性教育』というものが何なのかすら知らない人もいました。
一人が模造紙の上に横たわり、
体の線を描いていきます。
そして、
そこに足りないものを皆でうめていく事から始めました。
“洋服を着せよう”
という声に対し、
『洋服を着せますが、それは透明なので体の全てを見ることができる。
そういう事にしましょうね』
といって、
皆は納得し、
書き込んでいきました。
そして、
それぞれについて説明があり、
その後、
子宮などの体内部の話をし、
絵や写真を見ながら学んでいきました。
そして、
妊娠とそのリスクに関して、
性病に関して、
それぞれ説明があり、
生理やその周期についても説明がされました。
その後、
コンドームやその他の妊娠予防の手段を披露してくれ、
実際にコンドームの付け方も教えてくれました。
妊娠予防に関しては、
間違った知識が一人歩きしていたようで、
正しい知識を学ぶ機会を得ることが出来ました。
最後に質疑応答が行われ、
コンドームの配布をし、
講座が終了となりました。
“参加できなかった友達、
兄弟など、
皆に今日知った事を伝えていきましょう!!”
という言葉に対し、
大きく頷いていたのが印象的でした。

家庭内で日々語り合いながら、
性教育を学んで行く事が望まれるが、
こういった話しをしずらいという家庭が多くある。
だからこそ、
先生や友達、
話しやすく、聞きやすい相手と共に
学んで行く事が大切です。
その言葉を最後に、
講座が終了しました。

こういった機会を常に設け、
これからも地域に貢献していける事を
願って止みません。

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