光の子どもたち in Canoa

ブラジル東北部にある小さな漁村から発信する報告日記。大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

タグ:日本語教室

ブラジルでは12日のこどもの日から
15日の教師の日まで4連休です。
その中日である13日。
セアラ州都フォルタレーザにある
UECE(セアラ州立大学)において、
日本語スピーチコンテストが開催されました。
今年で6回目を迎えるコンテスト。
なんと今年は
ブラジル東北部の5州から
合計18名の参加者が集まり、
日本語のスピーチを披露しました。
そして私は今回、
審査員として参加させてもらったのです。

上位2名はサンパウロで行われる全国大会に出場できるということもあり、
前もってもらっていた原稿を読んでみると、
なんとも素晴らしい日本語。。。

出場資格は
1.ブラジル在住で日本語を母語としないもの。
2.大会実施日の時点で16歳以上のもの。
3.日本で義務教育を終えたものは出場不可。
4.職業上、高度な日本語力を有するものは出場不可。
とされているため、
日本には何のゆかりもないような
ただ日本文化や言葉が好きで
勉強しているというブラジル人達なのです。

まず驚いたことは、
ほとんど訛りがなく、
きれいな日本語を話しているということ。
ただ、
いざ質問をしてみると、
意味を理解できていない場合が多っかたのが残念でしたが・・・
というのも、
原稿を丸暗記しているだけで、
実際に話せるかというと、
そうでもない・・・という参加者が多くいたのです。

それでも、
日本語で、
これだけのスピーチが出来るというのは
本当にすごいことです!!!
驚きました。

ブラジル東北部には
日本人も、
日系人も少ないといわれていますが、
それでも、
こうやって日本語を学んでいる人たちがいるということ。
なんだかとっても嬉しかったです。

と同時に、
私ももっと、
ポルトガル語を勉強しないと・・・
と思わせてくれました(笑)

59c2794c.JPG私が初めてカノアの地に足を踏み入れたのが1999年。
初めのときこそ
“音楽教室”
“折り紙教室”
などなど、
日本の文化を伝えたり、
日本人である事を生かした活動を
積極的に行っていました。
しかしいつからか、
この地域で活動していくのならば、
この地域の事をもっと知らなければならない。
食事、
伝統工芸、
生活習慣、
といった事を、
積極的に学び、
まるでこの村で生まれ、育ったかのように、
ここの住民に近づけるように
努力していました。
そして、
自分が日本人であるということ、
日本の文化などを、
心に閉じ込め、
生活していたのです。

そして2005年。
カノアに日本人のボランティアがやってきて、
改めて日本人である自分を
再認識しました。
日本の文化、
日本人であるがゆえに出来ること、
伝えていけること・・・
それらを思い出させてくれたのです。

そして今、
新しいボランティアがカノアにやってきました。
そして、
初めて
『日本語教室』
が開講されることとなったのです。
たくさんの日本人がこの村を訪れ、
日本について興味津々の子ども達。
毎回生徒が増えていき、
4回目が終了した現在、
15名の子ども達が通ってきています。
少し誇らしげに
日本語で私に挨拶する子ども達。
ふと、
自分が出来なかった大切な事を
ボランティアの皆が一生懸命行ってくれている事に
心から感謝せずにはいられませんでした。

本当にありがとう!!!
そして、
これからもどうぞよろしくね。

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