光の子どもたち in Canoa

日本とブラジル、2つの国の中から感じたこと、気づいたことを発信するなんでも日記。ブラジルからは、大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

2007年03月

c03ef0fa.jpg長らく活動を共にしてきたエヴァさん。
療養のためにサンパウロに発ち、
重病であることが判明。
その後、
生死をもさまよったという彼女は、
最後のけじめをつけに今、
私達と共に、
カノアに居る。
たった2週間の滞在ではあるが、
彼女がここに居る喜びと、
そして、
そこから学ぶ多くのこと。
彼女の存在自身が、
私達に多くの事を伝えてくれるような気がする。

“どんなことも、
起こるべくして起こった。
過去を後悔し続けるよりも、
それを受け入れ、
前を見て歩んでいかなくてはならない”

彼女だからいえる言葉。
病にかかったからこそ、
受け入れるという事を学んだという彼女。
人の考え、
言葉、
態度、
姿勢・・・
否定や批判することは簡単だが、
それを受け入れ、
敬う事をしなければ、
自分自身の意見をいう資格はない。
受け入れ難いことでも、
それを受け止めることが出来れば、
新しい可能性が前に見えてくる。

彼女の語る言葉一つ一つが
私の心の奥に響き、
ずしりと感じる。

63bc591b.JPG毎週一回開かれる勉強会。
現在のテーマは子どもの観察。
毎週一人決めて、
その子どもをみんなで観察する。
通常の保育をしながら、
その子だけを目で追ったり、
気にかけたりしないように、
その子の姿、
体つき、
動き、
好き、嫌い、
遊び方、
友だち、
家庭の状況などなど
全てを観察し、
報告しあいます。

ある男の子は
とっても心優しい子で、
けんかをすることもなく、
誰かが欲しいといえば遊んでいたおもちゃを渡し、
ぶたれたりしても、
文句を言わず、
しくしく泣いている。
そんな子どもでした。
昨年妹が生まれ、
彼は今まで以上に母親に依存するようになり、
保育園に来ないことも度々。
すぐに体調を崩し、
がっちりした体つきにもかかわらず、
いつも頭をたれ、
下を向いて歩いている印象がありました。

しかし今年になり、
体調を崩すこともほとんど無く、
元気に通ってきています。
『いってきます!!』
といって、
毎日元気に家を出る。
その変化に両親でさえも驚きを隠せませんでした。
友達と遊びながら
大きな声で笑い、
けんかをし、
泣くこともほとんどなくなりました。
一番印象的だったのが、

その歩く姿。

胸を張り、
顎を上げ、
満面の笑顔で前に進んでいく。
その姿は
まぶしい限りです。

たった一年。
しかし、
子どもはその中で大きく成長していきます。
胸を張り、
元気よく、
“さぁ、
今日も遊ぶぞ!!!”

その子の声がここまで聞こえてきそうです。

b74eb4b8.JPG先週より、
プレ・エスコーラの担任の先生が
医者から休養を命じられた関係で、
コーディネーター(主任のようなもの)である私が
急遽クラス担任代理となりました。
実はいつもクラス担任を夢見ていた私。
近年は現地住民の育成ということもあり、
住民自らが教師となり、
活動を支えていけるように
私はクラス担任を長らく退いていました。
しかし、
子どもと関わる仕事をしている中で、
私にとっては
事務よりも、
コーディネートよりも、
日々子ども達と向き合い、
同じ空間で過ごす、
そんなクラス担任が
やはり魅力的であり、
いつかまたクラス担任に戻れたら・・・
なんて言う、
淡い夢を思い描いていました。

そんな中での代理担任。
心がウキウキすると同時に、
きちんと務まるか
不安な私もいます。
通常こなしている仕事に加えて、
クラス担任という仕事をしなければならないという事もあって、
今まで以上に忙しく、
事務仕事は夜中に行うしかありません。
それでも、
せっかく得た、
“クラス担任(代理ではありますが)”
という立場を、
思う存分、
楽しみたいと思っています。

一筋縄では行かない子ども達を相手に、
今日も行ってきます!!!

61f9aea8.JPG全力疾走。
思いっきり走る。

私が最後に思い切り走ったのはいつでしょうか?


どんな事に対しても、
一生懸命に取り組み、
ただ
“走る”
という事に対しても、
全力で取り組む。
そんな姿がカノアの子ども達に見受けられます。

私も小学生の頃、
おにごっこにどろけい、
本当によく走りました。
それで疲れる・・・というのではなく、
すっきりとする。
それってやはり、
子どもだからなのかもしれません。

思いっきり走ったことのない子ども達。
そんな子どもが今、
たくさんいるといいます。
ただ走るということ。
でも、
そうやって、
子ども達は
物事への取り組み、
限界への挑戦、
そんな事を行っているのかもしれません。


子ども達にはぜひ、
“思い切り走る!!”
という事をして欲しいものです。

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