イギリス人のRoxanaは
幼稚園教諭であり、
また、
幼児教育の教員養成コースでも教えています。
そこで、
毎週一度、
保育園及びプレ・エスコーラで
子ども達と行っている『水彩画』の活動について、
今一度学びを深めるために
水彩画教室を開きました。
水彩画に入る前に、
子どもとの生活の中で大切な
“リズム”
についての話がありました。
人は呼吸というリズムによってこの世に命を受け、
そして、
世界には
一日のリズム、
季節感など、
収縮と拡散のリズムの中で
私達は生活しています。
したがって、
保育室や学校でも同じこと。
集中する時間の後は
思いっきり体を動かして遊ぶ。
ずっと集中していると、
息が詰まってしまい、
特に子どもの場合は
耐え切れずに
突然多動になってしまうこともあります。
リズムについて理解した上で、
水彩画の準備の話。
準備は必ず子どもと一緒に行うこと。
そして、
お話をして、
歌を歌いながら
子ども達の心を静め、
ゆったりした時間の中で
水彩画を楽しみます。
紙をぬらす方法で行うこの水彩画は
濡らし絵とも呼ばれ、
何かを描こうと思っても、
どうしても交じり合ってしまい、
うまくいきません。
だからこそ、
赤、青、黄色という三色の色しか使わないにもかかわらず、
そこには
七色もの色が現れてくるのです。
今回私達は、
“虹”を書きました。
といっても、
それぞれ形は様々です。
その後、
皆の絵を見てまわります。
面白い事に、
現地スタッフのほとんどは
原色がキレイに現れており、
赤がしっかりと色づいています。
一方、
講師であるイギリス人の彼女は
淡く交じり合った色合いでした。
そして私達日本人は
その中間といったところでしょうか。
その色の変化も、
なんとも面白いものです。
あたかも、
内面を映し出しているかのようでした。
最後に、
彼女が話してくれたお話を
書いておきたいと思います。
『赤、青、黄色の三人は
とても仲良しで、
ダンスがとっても好きでした。
ある日、
それぞれ二人ずついたので、
パートナーをくんで
踊ることとなりました。
赤と青、
青と黄色、
黄色と赤。
ワルツを踊っているうちに、
それぞれの色が混ざり合い、
なんと、
三色の新しい色が生まれていました。
紫、
緑、
オレンジ。
新しく生まれたこの色たちは
いつまでも、
仲良く暮らしましたとさ』