光の子どもたち in Canoa

日本とブラジル、2つの国の中から感じたこと、気づいたことを発信するなんでも日記。ブラジルからは、大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

2008年04月

ブラジルでは
4月21日は
『Dia de Tiradente』
として祝日です。
耳で名前だけ聞くと、

“Tirar”=取る
“Dente”=歯

の日と聞こえ、
一体何のお祝いの日なのかと
長い間不思議に思っていました。

実は
『ブラジル独立運動の志士を記念する日』
なのです。
JOAQUIM JOSÉ DA SILVA XAVIER
というミナス・ジェライス州出身の彼が
TIRADENTE
と呼ばれていたことから
この日が名付けられ、
現在ミナス・ジェライス州には
TIRADENTEという市さえあります。

調べてみても余り詳しいことが分からないのですが、
祝日一つ取ってみても、
ブラジルの歴史を垣間見る、
勉強になりますね。

d583faf1.JPG数年前から
私達の活動は
市の教育局の協力を得て行われています。
現地における資金調達。
その一環としてプロジェクトを提出し、
教材、食材支援を受けることができるようになったのが4年前。
村の小学校分校と連携することで、
給食を作る職員の派遣も行われました。
そして2008年。
ようやく用務員を派遣してくれることとなりました。
しかし、
毎年起こるのが
その支援が遅れるということ。
ブラジルは1月が年度始めです。
今年はカーニバルの影響で、
2月11日から授業が開始されました。
そこから今日まで、
まだ一つも教材が届いておらず、
食材はその一部(野菜がたまに届く)のみ。
私達は食材費を確保しているので、
それでも毎日給食を出していますが、
他の小・中学校は
昨年の食材の余りで
何とかしのいでいました。
現在、
食材が底を尽き、
給食がない状況が続いています。

活動を継続していくためには
市との連携は欠かせません。
こういった問題に対して
どのように対応していくのか。
私達の今後の課題の一つです。

子ども達が幸せであるために・・・

377c1418.JPG現在私が住むカノアでは
風力発電開発が進められています。
各家庭の消費電力を減らすことと同時に
環境に易しい電力供給。
聞こえはとてもいいのですが、
この風力発電。
設置場所によっては
人間に悪影響を与えかねません。

カノアに設置される予定の風力発電は
村から僅か250mのところに一基めが設置され、
すべてで74基になるとの事。
しかも、
村人が現在も尚、
薪をとりにいったり、
果物などを採ったりしている森を
伐採。
その規模は
私達の予想を上回るものでした。

カノアには観光目的で、
誘致用の更地が海岸付近に用意されています。
その傍には住民はおらず、
風も充分に受けられることから
設置には最適であるように見受けられます。
にもかかわらず、
森を伐採し、
砂丘の地下を通る水脈に影響を与え、
なぜこの場所に設置する必要があるのでしょうか?

子ども達がこの現場を訪れ、
口を開けてその様子を見ていました。

近い将来、
カノアから森が消え、
村は今以上に砂に覆われてしまう。
このままでは、
それは夢ではなく現実となってしまうでしょう。

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