1edb6193.jpg9月21日(木)。
私は神奈川県立子ども医療センター内にある神奈川県立横浜南養護学校を訪れた。
友人の夫がこの学校に勤めており、
NGO、NPOの職業について総合学習で話をしてくれないかという申し入れを二つ返事で受け入れたためである。
今まで母校の中学校や、恩師の勤務先の中学校で
『国際協力、交流』
をテーマに話をしたことがあった。
しかし、
『職業』
をテーマにし、それをブラジルの活動を紹介しながら・・・という事になると、
私自身戸惑うこともあり、
正直、
当日、教室に入るまで不安だった。
院内学校ということもあり、
生徒は入れ替わっていくため、
数ヶ月でクラスの生徒ががらっと代わると言う。
私も教育に携わる人間として、
月間、年間のカリキュラムをたて、
その子ども(クラス)に沿って指導して行くという事が当たり前と思っていたため、
明日は誰が来るか分からない・・・
という状況の中で教育をしていくことが出来るのかどうか。
そして、
それがどれほど大変なのかという事に驚きを隠せなかった。

教室にこれない生徒のために病室で個人授業を行ったり、
教室でも必ずサポートの先生がついていたり・・・
と、
私自身“日本の学校に希望が持てる!!!”
と思った瞬間でもあった。
ただ、
車椅子の子ども、
ベットに横たわる子ども、
座っていられない子ども・・・など、
様々な子どもに対して
一人一人のケアをし、
病状やその日の体調、
気分など全てにわたって配慮しなければならないという事は
先生達がおっしゃるよりも
本当に多大な苦労があるのではないかと考えずにはいられない。

生徒と教職員、合わせて40名ほどだろうか。
40分という時間、
集中することで疲労感に苛まれる子どももいるだろう。
とにかく寝ないで聞いてもらいたい。
ただそれだけだった。
職業としての私の活動より、
私には伝えたいことが2点あった。
1.『私は何のために生まれてきたのだろうか?』という問いを持ち、その答えを自分で見出していってもらいたい。
2.どの子どもにもその子特有の成長、発達の時間というものがある
ブラジルという地球の裏側の話。
一体どんなメッセージを残すことが出来たのだろうか。
ひとつでもいい。
何か心に残る言葉があったのならばそれで私は嬉しい。

最後の質問でこんな事を言った女の子がいた。
『私の夢はブラジル人と結婚することです。どうやればブラジルにいけますか?』
人の夢は人それぞれ。
私がブラジル人と結婚していると言うとその子の目はきらきらと輝きだした。
話を聞きながらメモを取っている子、
うなずいている子、
首を振っている子、
あくびをしている子・・・
様々な子どもがいた。
そして私は、
そんな子ども達に勇気と力をもらい、
どんな状況であっても希望を持つという事を教えてもらったような気がする。

※朝日新聞に私の記事が載りました!!!
→http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000609210002