86b39574.jpg先日、
20年近くこの地域を訪れている
フランス在住の夫妻と話をしました。
彼女自身は大学の教授で、
私たちの活動に興味を持ってくれ、
わざわざ足を運んできてくれたのです。

彼女と話している中で
とても興味深かったのは

「ここの子どもたちが学校を卒業しても
本も読めず、
文字も書けないって知ってる?
アルファベットがわからないんじゃないの。
コピーはできるのよ。
でも、
私が何か言うでしょ。
書いてみてって言っても、
書けないのよ。
本すら読めない。
これってどうしてなのか、
私には理解できないわ。」


そうなのです。
カノアでは、
小学校5年生でも
やっと自分の名前が書けるようになった
という子どもがいるほど。

本を読み聞かせても、
意味が汲み取れない。
アルファベットの羅列はできる。
でも、
それを単語として、
文章として、
理解できないのです。

「教育方法やカリキュラムは
フランスとさほど変わりはない。
原因は
教師の技量だと思うわ」


その言葉に思わずうなずいてしまいました。
ただ教えればいいのではない。
子どもたちが理解できるように
教えることができるか。
知っているから教えられるわけではない。
教えるからには
その準備が必要なのです。
子どもの前に立つために・・・