
私たちは一つの可能性を
この村で発掘しました。
正確には
一つではなく“一人”です。
彼は手先が器用で、
もともとモノ作りが好きでした。
私たちが木工細工の講座を開催したところ、
彼の才能は花開き、
講師としてきていた
モンチ・アズールのパウロは
「可能なら、
彼を最低一ヶ月、
モンチ・アズールで研修させてみないか?
もっといろいろなことを体験して、
学ばせてみたいんだよ」
同じころ、
村のためにと寄付を受けていた私たちは
その支援金を彼の
“国内留学費用”
に使用することにしました。
それから一年。
また講座が開催され、
彼はアシスタントとして参加。
自身もたくさんの作品を作り、
昨年から週に一度、
子どもたちのために木工教室を開いています。
そして今回、
私たちは彼の才能をもっと伸ばしてあげたいと、
家具などのデザイン、設計を学ぶための
学校を探しています。
一つの花が、
開いたとき、
そこからいくつもの
芽が育つこともある。
私たちはそんな可能性に
嬉しさを隠せませんでした。