光の子どもたち in Canoa

日本とブラジル、2つの国の中から感じたこと、気づいたことを発信するなんでも日記。ブラジルからは、大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

タグ:バイリンガル

私には2人の娘がいます。
長女は現在中学2年生。
義務教育の間は、
日本とブラジル、
両方の国で生活しながら、
学校にも通い、
どちらの国でも生きていけるよう、
将来的に選択することができるだけの基礎を作ることが、
私たち親の役目。
私たちの育児の根本には、

「2つの国で生きる」

ということがあります。
良いところも、
悪いところも、
体験、経験する。
異なる2つの国で暮らすことで、
同じ年齢の子ども達よりも大変なこと、
不安なことは多いかもしれない。
やりきれないこと、
イライラすることもあるかもしれない。
それでも、
いつか、
大人になった時、
この異なる2つの国で生きてきたことが、
心の宝のようになってくれたら。

「それがあるからこそ、
今の自分がある。」

と、
言ってもらえるようになってくれたら。

親としてはたくさんの願いがあり、
期待もあるかもしれない。
それが重いと感じたり、
面倒だと感じることもあると思う。
現に今、
長女はこの2つの国のはざまでもがき苦しみ、
今回のブラジル滞在では、
今まで生きてきた中でも一番泣いたのではないかというほど、
涙をたくさん流していた。

2つの国で生きるということが、
マイナスではなく、
プラスとなってくれるよう、
今はただただ、
これからを見守っていくしかない。

たくさん話し、
聞き、
納得できなくても、
それを受け入れ、
前に進んでいく。

子どもの年齢が増すほど、
悩みは増え、
不安だらけになっているような気がする。
それでも、

「人」

として、
勉強以外の部分で学んでほしいこと、
身に付けてほしいこと、
それをきちんと持っている子ども達に育ってくれたこと、
感謝、感謝です。

さて、
もうすぐ日本に戻ります。
新たな局面の中で、
どうなることやら。

6c941adf.JPG私自身、2歳10ヶ月の娘を持つ母親であるが、
日本人でありながらブラジルで生活しているため、
子育てにおいて
不安になったり、
悩んだりと、
試行錯誤の日々である。

昨年まで、
私は娘に対して日本語を積極的に教えてはおらず、
まずは基本言語のポルトガル語を獲得してから、
日本語を・・・
と、考えていた。
しかし、
仕事の都合で毎年日本に一時帰国するため、
昨年は、
言葉を覚え始めていた娘にとって、
大きなショックであったようだ。
意思の疎通が母親意外と図れない状況に突然置かれ、
体調を崩してしまったのだ。
しかし、
一ヶ月ほど経ち、
今まで黙っていたことが嘘のように、
日本語を話し始めた娘。
これには家族共々驚いてしまった。
子どもとは、
本当に隠れた能力をたくさん持っている。
そんな事を実感した出来事であった。

先日、
こんな記事を見つけた。
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生後4〜6ヶ月の赤ちゃんは誰かが話している映像を音声なしで見るだけで、話されている言葉が母語か外国語かを区別できることが分かった。
カナダのブラティッシュコロンビア大学などの研究チームが25日付の米科学誌サイエンスに発表した。
ただその後は複数の言葉が話される環境で育たないと、8ヶ月でこの識別能力がなくなってしまう。赤ちゃんが言葉を習得する上で、口の動きや顔の表情が従来考えられていた以上に重要だという。
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この記事を見て、
『やっぱり早期教育よ。
英会話を乳児期から・・・』
という人がたくさん出てしまうのでは???
と、懸念すると同時に、
上記で述べているように、
母語と外国語。
やはり基本言語と言うものが重要であることも伺える。
そしてもっとも大切なこと。
それは、
表情や内面から出る気持ちなどが
赤ちゃんにとって重要であるという点ではないだろうか。
乳幼児の感覚器官は大人よりもはるかに優れており、
“肌で感じ取ってしまう”
というように、
私達がそこにいるだけで、
多くの事を受け止めてしまう。
人としてそこに居る。
そのときの自分を
きちんと意識していたいと思う。

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