光の子どもたち in Canoa

日本とブラジル、2つの国の中から感じたこと、気づいたことを発信するなんでも日記。ブラジルからは、大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

タグ:五感

先日訪れた料理店の大将に、
出された煮物の美味しさを伝えていると、
大将は、

「ご好評頂いたことは恐縮ですが、
記憶に残らない料理として出させて頂いた一品なので、
寝たら忘れて頂けると嬉しいです」

と一言。
聞いてみると、
メイン料理よりも手間ひまをかけている一品。
それでも、
口休めとして、
大地を味わい、
地味な、
五感を休めるための一品とのこと。

料理とは、
見て、
嗅いで、
食感、
味わい、
音も含め、
楽しむもの。
だからこそ、
口休めが必要で、
記憶に残らないようにと作られる料理がある。

私達の人生においても、
一呼吸置く大切さがある。
自然と深呼吸している自分。
その時間を大切にしていきたいです。

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最近よく、

「自然の中で遊ぶ!!」

という言葉をよく耳にします。
保育に携わっていると、

「保育に自然を!」

と言われるのですが、
そうすると、
ただ自然の中にいればいい…
と思う人もいるかもしれません。

自然の中で…

「五感をはじめとする身体感覚を育てる」
「細菌との触れ合い」

この細菌というのは、
人は腸内に1000兆個もの数を生息させていて、
人の健康の維持をつかさどっていることが分かってきているからです。
それと同時に、
無菌状態の中で育った場合、
子どもは異物に異常な反応を示すため、
アレルギーなどを起こしやすいということもあります。
適度な細菌との触れ合いは、
人の育ちにとって、
とても大切なのです。

子どもが自然の中で遊んでいると、
大人の目には映らないもの、
感じられないものを見つける場面によく出会います。
それは、
子どもが、
自分の中の自然を豊かにしていることを意味します。

「子どもが子どもらしく、
子ども時代を幸せに過ごすためには?」

私の人生のミッションです。
子どもが豊かに暮らしていくこと。
その中に、
自然との触れ合いを忘れずにしていきたいですね。

先日、
久しぶりに何度も、

「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・カーソン著
の名前を目にしました。
その中でも、
下記の文章には、
以前にもまして、
思うところがたくさんありました。

「わたしは、
子どもにとっても、
どのようにして子どもを教育すべきか頭を悩ませる親にとっても、
「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。

子どもたちがであう事実のひとつひとつが、
やがて知識や知恵を生み出す種子だとしたら、
さまざまな情緒や豊かな感受性は、
この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。
幼い子ども時代は、
この土壌を耕すときです。」

大人になるにつれ、
知識に重きを置きがちですが、
幼い時から尚、
“心”で感じることは、
それ以上に大切であるのだと。

さて、
久しぶりに「センス・オブ・ワンダー」を手に取り、
読んでみようと思います。
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