光の子どもたち in Canoa

日本とブラジル、2つの国の中から感じたこと、気づいたことを発信するなんでも日記。ブラジルからは、大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

タグ:教員養成

我が家の長女は高校1年生。
学校の授業が楽しくて、
家に帰ってきて詳細に話してくれることもある。
彼女いわく、

「日常生活と、
学んでいることがつながっていると、
楽しくて仕方ない」

のだそうだ。
話を聞いていると、
自分が高校生だった時とは異なる、

自分たちで考える。
自分たちでプレゼンする。
(ポスターなどの場合もある)
分からないことはとことん教えてもらう。

ことがほぼすべての授業で行われているのだ。
今何が起こっているのか。
学んでいることはどんなことに役立つのか。
この教科とのつながりは何か。
他の教科との交差点はどこにあるのか。
など、
教科を超えた学びのことも多い。

学校で学ぶことは、
学生にとっては重要な学びの時間となる。
その中で、
一方通行ではなく、
様々な角度から、
専門家などにもお願いして、
学びを深めていく取り組みは、
これからも広がっていくだろう。

(下記一部抜粋)
「数学の教員が
「僕が教えていることは社会では全然役に立ちませんよ」
と自虐的なコメントをしたところ、
大手企業でマーケティングを担当する女性が
「そんなことはありません。
私は高校の数学が、
今マーケティングにすごく役立っていますよ」
と返した」

そう。
何がどこにつながっていくのか。
それは社会に出てからしか分からないことかもしれない。
それでも、
楽しく学ぶ場を、
学生だけでなく、
教師にも持ってもらいたい。


273012f2.jpg“子どもが幸せに過ごすことのできる場所。
それはすべての人にとっても幸せでいられる場所。”


私たちの活動の根底には
こういった思いがあります。
場所という中には
人との関わりも含まれています。
そのためにも、
子どもに関わる人々に
子どもそのもののことをもっと知ってもらいたい。
身体のこと。
発達のこと。
関わりのこと・・・

7月2、3日の2日間、
サンパウロから講師を招き、
アラカチ市の教員を含めた30名に対して
講座を開催しました。
講師はモンチ・アズールのヘナッチ。
幼児教育や
コミュニティー教育に長く携わってきた人です。
そんな彼女を第一回目に招いて
まずは子どもの全体像をつかんでもらうことにしました。
0〜6歳の子ども。
この期間に体験したことが
その後の人生にどれだけ深くかかわっていくか。
発達を通して、
遊びを通して、
わかりやすく解説してもらいました。
今日、
子どもとのかかわりは多様化しており、
なかなかこれといった答えを見出すことは困難です。
しかし、
そんな中においても
こういった小さな活動の中から
その撒かれた種が
一人でも多くの子どもを幸せにすることができるのならば・・・
そんな思いを抱きつつ、
これからも積極的に取り組んでいきたいと思っています。

「遊びがこんなにも大切なものだとは知らなかった」
「大人の言葉一つが子どもに与える影響について考えさせられた」

参加者から多くの意見をもらいました。
次回は9月に開催予定。
今から楽しみです。

※この講座は『地球市民財団』の助成を受けて行われています。

12月2日(日)。
教員養成講座に参加しているアラカチ市の教職員の内、
参加希望者15名とともに、
フォルタレーザのシュタイナー学校、
Escola Waldorf Micaelのバザーに行ってきました。
アラカチ市教育局がバスを提供してくれ、
実現した
“交流会”
です。

公立の学校で働く教職員がほとんどの中、
生徒や保護者が中心となって行っている
バザーに参加することは
今まで持っていた視野を広くする意味でも、
とてもいい機会となりました。

参加した教師の一人がこんな事を言っていました。

『子ども達の発表を見て、
洋服や靴はばらばらだし、
ドレスで着飾っている子どもなんて一人もいない。
それでも、
歌に楽器の演奏、
その内容の充実さに
圧倒されてしまった。
見た目がどうのよりも、
子ども達が一生懸命、
発表しているその姿に
感動してしまった。
家庭の食費を切り詰めてでも
たった一日の発表会にドレスを着せる保護者が多い中、
子どもにとって本当に大切なことは何なのか。
改めて気づかされたようなきがする・・・』

こうした機会を得れたことで、
一人一人の教職員が
何かしら心に残るものがあったのならば
本当に嬉しいです。

5d8e2314.jpg私たちが活動するエステーヴァン村は
ブラジル東北部に位置するセアラ州内にある。
ブラジル国内においても貧しい地域とされる東北部。
その中にあって、
人材育成に関しては
本当に難しい問題が山積みである。

サンパウロなどの都心では、
様々な分野の講座やセミナーが定期的に催されており、
周辺地域の団体などとのつながりも
こういった場を通して輪を広げていく事が出来る。
そのため、
必要ならば研修や、
見学、
実習など、
実践を学ぶ機会も数多くあるのだ。
一方、
私達が活動する東北部では
それぞれが活動を継続させていくことすら大変であり、
お互いが出会い、
共に学べる機会というのは
皆無に等しい。

そんな中、
ブラジル東北部内でも
講座やセミナーなど、
同じ関心をもつもの同士が集い、
学びあう機会を積極的に作っていこうという動きが
起き始めている。

先週末、
教師2名と私は
ブラジル東北部幼児教育セミナーに参加してきた。
3州からの参加ではあったが、
それでも
同じく『シュタイナー教育』を基盤としているもの同士、
意見を交換したり、
開催された数々の講座を通して、
学びを深めることが出来た。

こういった機会が今後も増えていき、
常に意識を高く、
学び続ける姿勢を持ち続けたいと
思っている。

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