光の子どもたち in Canoa

日本とブラジル、2つの国の中から感じたこと、気づいたことを発信するなんでも日記。ブラジルからは、大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

タグ:識字率

86b39574.jpg先日、
20年近くこの地域を訪れている
フランス在住の夫妻と話をしました。
彼女自身は大学の教授で、
私たちの活動に興味を持ってくれ、
わざわざ足を運んできてくれたのです。

彼女と話している中で
とても興味深かったのは

「ここの子どもたちが学校を卒業しても
本も読めず、
文字も書けないって知ってる?
アルファベットがわからないんじゃないの。
コピーはできるのよ。
でも、
私が何か言うでしょ。
書いてみてって言っても、
書けないのよ。
本すら読めない。
これってどうしてなのか、
私には理解できないわ。」


そうなのです。
カノアでは、
小学校5年生でも
やっと自分の名前が書けるようになった
という子どもがいるほど。

本を読み聞かせても、
意味が汲み取れない。
アルファベットの羅列はできる。
でも、
それを単語として、
文章として、
理解できないのです。

「教育方法やカリキュラムは
フランスとさほど変わりはない。
原因は
教師の技量だと思うわ」


その言葉に思わずうなずいてしまいました。
ただ教えればいいのではない。
子どもたちが理解できるように
教えることができるか。
知っているから教えられるわけではない。
教えるからには
その準備が必要なのです。
子どもの前に立つために・・・

280a3f2a.JPG年末が近づくにつれ、
ブラジルでも様々な調査結果が発表されます。
今年特に大きな問題となっているのは

『教育』

2007年2月より
義務教育9年生がスタートし、
少しでも教育レベルを上げようとしているブラジル。
経済的には
世界の中でもトップ入りを間近に控え、
国内でさらに広がっている落差を
何とか改善しようと必至です。
しかし、
今年の青少年識字率を見ると、
これらの政策が
落差を広げているのではないかと思えて仕方ありません。

15〜24歳までのブラジル全国非識字率:20%
18〜22歳までの東北部非識字率:64%


ブラジル国内でも、
私たちが活動している東北部は
医療、教育共に
遅れている地域です。
ブラジリアの青年と、
セアラ州の青年、
その人生を比較すると、
学力、収入、将来の展望・希望など、
大きな差が出ているそうです。

この問題に現場で直面している私達。
何から何までと考えるのは無理だと分かっているけれど、
何かできるはず・・・
と、
頭を悩ませずに入られません。

このページのトップヘ