光の子どもたち in Canoa

日本とブラジル、2つの国の中から感じたこと、気づいたことを発信するなんでも日記。ブラジルからは、大自然を今に残す“カノア”における奮闘の日々をお伝えします。 『本当の豊かさってなんだろう?』キラキラ輝く子ども達の目に惹かれてやってきたこの村。『子どもが子どもらしく子ども時代を幸せに生きるためには?』という疑問を探す旅は今も続く・・・

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概念形成とは
「経験を通じて新しい概念をつくり上げる過程(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より)」

概念を獲得するために、
ICTを利用する。
ということが、
学校教育の中で多くなってきました。

先日、
和光大学の山本由美先生のお話を聞く機会がありました。
その中で、

「概念の獲得は外部からの刺激に対して、
子ども独自の言葉を自分の言葉に落とし込む作業が必要であり、
それをさらに集団の中で表現することで普遍化されていく。
こうした集団における対話の中で、
それが学ぶことの喜びや面白みにつながっていく。
1対1、
児童 対 タブレット、
では、
概念の獲得は難しいのではないだろうか。」

なるほど。
とかなり納得。
ICT教育を進める中で、
人との関わり、
集団における学びの重要性が、
今まで以上に問われているような気がします。

カノア保育園の9月20日から1年半以上ぶりに登園が再開されます。
そんな中で、
集団生活を経験したことがない子どもたちに、
どんな環境を準備してあげるのか。
それが大切だと感じる今日この頃です。

「「AI戦略2019」では、
「人間の尊厳の尊重、多様性と包摂性、持続可能性」という理念と、
「人材・産業競争力・技術体系・国際」という戦略目標が掲げられている。
これらの達成に向けた具体的な目標や取り組みとして最初に提示されているのが、
「教育改革」だ。」(下記サイトより一部抜粋)

私たちが今生活している世界は、
どんどんデジタル化されており、
アナログの生活は縁遠いものとなっている。
そんな中でも、
大切なものは、

「人」

ではないかと思う。

「「AIがあろうとなかろうと、
どんな時代でも求められる人材像はそんなに変わりません。
大切なのは『主体性』『思考力』『感謝する心』『実行力』。
日本の教育はこの4つの力を身に付けられる教育に転換しなければいけません。
ICTは、
これらの力を伸ばしてくれる『道具』です。
また、
こうした力が基盤になければAIを使いこなすことはできません」」(下記サイトより一部抜粋)

AIが発展していくと、
人は仕事をどんどん奪われていく。
そんな話を近頃よく耳にするようになった。
でも、
上記に書いてあるように、
人として大切なもの。
それはゆるぎないものであり、
そうしたものを学ぶための
“教育”
はその中でも重要であると考える。

私たちが未来のために、
子ども達に学んでほしいこと。
それをきちんと身につけることができるよう、
サポートしていかなければならない。
それこそが、
今、
私たちが持つ、
大きな責任といえるのではないだろうか。


今、
学校教育というのは大きな転換期を迎えている。
わたしが中高生だった時と今では、
学びというものの捉え方が変わってきていると感じる。
例えば、
期末テストで良い点を取れば、
授業態度や、
課題等の提出ができていない
ということがあっても、
そこそこ良い成績が取れた。
逆に言えば、
テストの点数が悪ければ、
対話ができ、
コミュニケーション能力が高い
といった素晴らしい点があっても、
評価されなかったのだ。

「そのポイントは、学びのスタイルを一律にしないことにあるという。読み書きの学びが得意な子どももいれば、聞いて話す学びのほうが得意な子どももいる。そうした自分の得意を伸ばす、あるいは補完するためにICTを“文房具のように”扱うことが重要なのだ。(一部抜粋)」

これは本当にその通りだと、
わたしも大賛成だ。
ただ、
自分の弱みを理解するためにも、
体験すべきこともあると個人的には感じている。

「宿題廃止、定期テスト廃止、固定担任制廃止(一部抜粋)」

これらをすべて廃止にすることには、
私自身、
まだ抵抗がある。
そのためには、
準備することがあるのではないか?
それだけを実施していては、
本来の目的を失ってしまうのではないかという危惧があるからだ。

「世の中のスタイルは、何でも対話が基本で双方向であるはずです。(一部抜粋)」

これを目標として掲げるのならば、
自分の地域では、
目の前にいる子どもに対しては、
どうするべきか。

それを私たちは、
考えていかなければならないのではないか。

※参考記事


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